[コメント] ゼア・ウィル・ビー・ブラッド(2007/米)
ストリングス中心の不穏なBGMに心搔き乱され、噴き出す油とガスと、天に昇る火柱と黒煙に背徳の美を感じる。主人公の行動がサディスティックだが、こういう主人公を造形すること自体がもっとサディスティック。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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そんな暴君のような男でありながら、最初は息子、息子を追いやってからは弟(を騙った男)となぜかパートナーを置きたがるのが面白い。作劇上大した意味も持たないのがまた良い。
それにしてもボーリング室でのラストシーンは絶品。牧師に道化役を演じさせ、ボールを投げつけるコントのような光景から唐突に訪れる凄惨な結末。笑いが一瞬で凍りつく。ポール・トーマス・アンダーソンは本当に底意地が悪い(褒め言葉)。
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