[コメント] アイアンマン(2008/米)
主人公の設定とキャスティングが妙なる成功を見せているSO-SOムービー
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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アメコミものとして良くも悪くも先入観を抱かせるパッケージではあるが、意外に大人の世界観で見せるSFとして、等身大な感情移入を可能とするなかなかファンタスティックな作品である。ロバート・ダウニー・Jrの起用はキャスティングマジックとアクターズプロモーションの両方を実現させて、奇跡的な結果を生むこととなった。荒唐無稽な世界観であっても、役者の演技力ひとつで、こうも作品の善し悪しを左右するとなると、映画がいかに被写芸術なのかがよくわかる。物語の仕組みを生むのに、アイアンマンとして登場するまで40分かかるのは、少々長く退屈であるのも致し方ないかと思われるが、中盤以降、やんちゃな主人公が人道主義的にヒーロー化してくのは妥協路線であった。アメコミものという先発メディアのマーケットを取り込もうとなると、それこそ致し方ないかもしれないが、映画作品の独立性を図って、自我世界没頭型のヒーローであったらもっと深みのある諧謔的な物語が生まれたかもしれない。それくらいロバート・ダウニー・Jrは本作の成功に貢献したと思う。
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