[コメント] ヤッターマン(2008/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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テレビアニメは見た事ないと思う。多分私が見ていたのはオタスケマンだと思う。でも当時一度だけヤッターマンのイラストを見た事があって、幼心になんとも不思議な気分になったのを覚えています。今思えば、サイケデリック!という気分だったんだろう。という訳なので、私の中のヤッターマンはサイケなアニメというイメージしかない。だからオモッチャマとかちょお可愛いロボットも知らなかったし シビレステッキとかケンダマジックとかも全然知らん。ヤッターワンも知らん。そんな私が見ても、この映画は滅茶苦茶面白かった!
映画的な要素を挙げろと言われても結構無理があるし、正直、エロ的部分で笑えないくらいヒドイ描写もあった。この部分では、観に来ていた付き合いの浅いカップルには同情するしかない。そして劇場の8割を占めた子供たちよりもその親に同情する。何より館内が明るくなって男の子が発した第一声「あー疲れた」を聞いた瞬間、申し訳なさすぎてこっちの方がどっと疲れた。だがしかし、上映中私は椅子が小刻みに震えるのを止める事が出来ないくらい笑い続け、そして震え続けていたんです。何故かというと、とにかくこの映画、SHU・U・CHIの極みなんですよ。SHU・U・CHI一辺倒。
SHU・U・CHIと言えば嵐ヲタには耳なじみの単語でありますが、これは言わば嵐にとっての永遠のテーマ。こんな嵐ヲタにとって身近なテーマで塗りたくられたこの作品、面白くない訳がない。そもそもこんなコスプレさせられて櫻井SHU・U・CHI!な訳ですよ。スーツにアイマスクってどんだけSHU・U・CHI!太もも(しかもテメー内ももだぁ!?)の毒を吸い取るSHU・U・CHI!それを見せられるヲタSHU・U・CHI!メカ共の卑猥な作りとかも「ギャ!こんなもん見せられてどういうリアクション取ればいいんじゃい!」っていうSHU・U・CHI。ヒドイもんですとにかく。
同じ「SHU・U・CHI」というテーマを掲げているだけあって(いや、分からんけど)櫻井翔の普段のカラ回りキャラとこの映画、ものすごく噛み合わせがいい。櫻井(というか嵐そのもの)が持っている変な清潔さとか、礼儀正しさとか、こぢんまり感とかが、胡散臭い正義感をかざすヤッターマンというキャラにすごく合っているんだと思った。
そしてそれとは逆に、噛み合わせの悪さがものすごくハマってしまったフカキョン・ドロンジョ。こんな舌っ足らずなドロンジョって何じゃーい!と思ったのは最初の二言目くらいまで。以前メーテルの事を神性と魔性を同居させた成功例と書いた事があるんですが、三次元でこれ体現しちゃった人が現れたんだからもうぐうの音も出ません。なんなのよフカキョン!!!(号泣)お色気キャラが強すぎる人ではあのコスチュームを脱いだ乙女ドロンジョは演じきれないよね。
そしてこのドロンジョの二面性こそが実写版ドロンジョの最大の武器であり、最大の魅力だ。この二面性を体現するのは至難の業である事は間違いないが(マイメロディとクロミを同一化させるほどの無茶っぷりだと思う)←分かりにく!、フカキョンはそれを素で演じきっちゃっている。そうして驚くべき事に、この二面性ドロンジョはメンズカテゴリ狙いではなく、あくまで現代の女子ウケを狙った結果生まれたものであり(スカルのネイルアートや、猫足のバスタブ、ドロンジョの部屋を見れば一目瞭然)、それは大成功をおさめたと言える。ツンデレ世代のヴィーナス誕生です!でもね。そうやって女子(ジャニヲタ含む)を劇場に呼んでリアクションに困らせようとしているんですよ、この映画は!そこがすでにSHU・U・CHIなんだよ!
まぁとにかくこんなチグハグな噛み合わせの櫻井・フカキョンにこの上なくドキドキさせられて、つくづく私はSHU・U・CHI好きなんだと再確認。特に二人のキスシーンはヒドイ。口半開きなんだもの。何あのポニョ感!!脳みそ溶けるかと思った。本当にこんな頭おかしい映画は絶対頭おかしい人しか観ちゃいけない。特に櫻井翔を純粋にかっこいいと思っている女子は観るな。
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09.03.09記(09.03.08劇場鑑賞)
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