[コメント] 仁義なき戦い(1973/日)
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意外と実験的な1作目。2作目以降と比べると、相次ぐ抗争も羅列的で、背景への踏み込みが少なく、全体として雑然とした感じでまとまりがない。それもまた魅力であり、戦後の混沌を必死にもがいて生き抜いて、ふと気づいたら極道になっていた、という感じはよく出ていた。戦後をスタートとする時点で、初めっから仁義なんかなかったわけで、つまり本当の敵はアメリカだってことだ。もちろん冗談だが、ピカの写真から始まるのは象徴的な感じがした。
後のシリーズで生かされるあらゆる要素がここには詰まっているが、抗争シーンでサンバ風?の音楽を流してみたりと、どんな映画も試行錯誤のなかから生まれてきたんだということがようわかる。(以下、広島弁/仁義弁?で)わしの読みじゃあ、やっぱ2作目『広島死闘編』が鍵だったんじゃないかのう。組の幹部連中だけでなく、鉄砲玉として消耗される男の狂気まで描ききっていたからのう。この1年ほどで、全5作のうち4作品を観たことになるんじゃが、ヤクザ組織の最下層まで行き届いた目配りがどれも良かったからのう。もちろん頂上は頂上で男気のかたまりなんじゃけえ(山守は御輿じゃがの)。・・・『代理戦争』(3作目)だけまだ観てないんじゃ。どっかでやってくれんかのう。中野(武蔵野ホール)じゃ当分かからんようじゃけえ。しょうがねえ、ビデオ借りてくるか。(アッ、素に)
(完結編までの)シリーズ全体に対しては★五つじゃい。
75/100(02/09/07見)
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