[コメント] 海炭市叙景(2010/日)
熊切は本物だ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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とてもいい映画だ。
カメラが停滞した街の空気感を捉え、市井の人々の“痛み”を抑制された演出で描写する。
この閉ざされた街という“空間”の中で、ある者はもがき、ある者は生き長らえ、ある者は消えていく。 そして当然、この“空間”を去る者もいる。
去りゆく者が船の上から見つめる故郷。 この瞬間、この映画が「この街に住む人々の物語」から「この街の物語」に昇華されたような気がした。 見事な映画だ。
苛立ちとグーパンチを描く作家=熊切和嘉は本物だ。
(10.12.26 渋谷ユーロスペースにて鑑賞)
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