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[コメント] 悪魔の手毬唄(1977/日)

田舎の因習と手毬歌が殺人に関わる不気味さ。石坂浩二の飄々とした金田一と岸恵子の存在感。怖さも、面白さも、切なさも魅せるシリーズ最高傑作!。
TOBBY

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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やはりシリーズものになると作品のバランスの良い悪いって出てくるはず。鮮烈さは『犬神家の一族』の方がありましたが、作品として物語性が秀逸で奥が深いのはこの作品。3人の少女が手毬歌とともに殺人に関わるのは幼少期に観てとても怖いけどドラマチックだった印象在り。後にリバイバルでスクリーンで観る機会があったのですが、その時は岸恵子の母としての悲しみが切なく胸に迫りました。田舎の風景も情緒たっぷりに捉えていて最近の邦画はスタイリッシュなホラーに走る傾向がありますがこういう深みのある映像のずっしりした作品も観たいです。そしてレギュラー・キャストもファンには嬉しい。監督が北公次は間違えてキャスティングしてしまったのだけど、そのまま演技して貰ったら良かったから採用したと語っていた。センチメンタルなサスペンスの傑作であり家族の物語でもあります。岸恵子が映画史上忘れられない犯人の像を作った名作。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (7 人)トシ[*] ina 町田[*] takamari uyo[*] ビビビ

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