[コメント] 地獄でなぜ悪い(2013/日)
奔放に見えるのはポーズで、タランティーノ的(深作的なのかは知らない)映画的倫理観に関する評を映画化したような、頭でっかち感がある。この点割と知ってる話で、いい加減で出来レースな展開も醒める。が、地獄を天国にすり替える『堕落論』好きが丸見えの監督のスタンスはやはり好き。血の海で歌って踊って啖呵を切る少女を、狂気や虚無として描いていない。あと主題歌。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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映画だからこそ地獄で遊ぶのさ、という意思表明と、どうせ現世が地獄ならば破壊してお前の生を生きろという二重構造。前者はタランティーノを観ればいいと思うし、無痛でハイな平田的アナーキストにまでなる必要はないと思うが、破壊と殺戮の果てに残される余韻に、不思議と勇気づけられる映画ではある。血の海で歯ぎしりが云々とか、死体処理にダスキンなどの不謹慎なジョークの件はかなり監督はマジなはずで、好き。やっぱり彼は、頑張れ、とか簡単には言わない人だ。
國村さんはタランティーノ以来、また生首にされて僥倖といった感じでしょうか。こういう友近さんを見たかったという人は結構多いだろうと思う。あと、こういうアホな堤さんは大好き。かわいい人だと思う。ぐっと来たのは堤さんの血の海の笑顔です。
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