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[コメント] グリーンブック(2018/米)

俳優は光っていた、だが、やはり白人(差別する側)目線の脚本。
jollyjoker

ヴィゴ・モーテンセンが体重を増加したこと、イタリア移民の英語をうまく発話したこと、マハーシャラ・アリがスマートに役に徹したことなど、作品に大きく貢献したことは認める。ただ、やはり白人目線の流れで、『ヘルプ』と同じような感想を抱く。

現実は厳しい差別が絶えず、柔軟な白人はまだまだ少数派。一部の逸話が大きく世界を変えたと思わせるような作品を、「友情」・「人種を超えた歩み寄り」で讃えてしまうのはどうか。実際にアカデミー賞作品賞を受賞して高評価ではあるが、「素晴らしい」「感動した」「今だから見てほしい」などという軽い感想がはびこる。そういった一つの方向性(流行り)が、本来の差別撤廃を一過性のものにしているのではないか。『ビール・ストリートの恋人たち』鑑賞後だからなおさらそう感じる。「良かった」と思ったら、今すぐにでも自分の中の差別意識を捨てなさい、どんなことに対しても。

(評価:★3)

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