[コメント] 男はつらいよ 寅次郎恋歌(1971/日)
これはもしかしたら一番かもしれません。
渥美清、森川信の2人の偉大な喜劇役者の魅力が物凄い。「まくらぁ、さくらとってくれー」を二人が一度ずつ言うところがまたニクい。
そして志村喬の魅力もたっぷり。光男の前で初めて見せる笑顔のシーンは本当に素晴らしかった。ああいうところが寅さんの醍醐味だと思う。皆が怖気づいてるところで、気楽に振舞う。それが愛されている場合は良いけれど、常識的にそれじゃいけないところでもやるから、みんなに「迷惑男」とか言われて嫌がられちゃうんだよなあ。
寅さんがヒロインと縁側で話すシーンは幸せになる。なんだかとても幸せになる。本当にいい作品だなぁ。今までの寅さんの中でも抜群に面白い。
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そしてこの作品を最後に森川信は亡くなりました。
森川信(1912〜1972):浅草にある偉大な芸人の石碑には森川信の名前があるそうです。僕は「男はつらいよ」シリーズの魅力を森川信の演じるおいちゃんに感じていました。頭はあまりよくないけど、人はよくて、笑顔が優しくて、本当に寅さんの叔父さんなんだなと感じさせられて、粋な江戸弁を喋って…本当に残念です。この作品以降寅さんと喧嘩できるのはたこ社長だけになっていきますね…。
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