[コメント] ビッグ・リボウスキ(1998/米)
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アホか!というくらいベタなギャグ(しかも劇中では誰も笑わなくて、みんな非常に真剣)。そしてジョングッドマンの病的なまでのアホさ加減(安息日にこだわるのは当然だけど、それがまた異常なまでにツボにハマってしまって…)。極めつけにあのタトゥーロの驚異的な存在感(冒頭ですでに彼にもっていかれた感は否めない)!しかも映像は必要以上にスタイリッシュときた。ベタな笑いと、自棄に演技派な俳優たち、プラススタイリッシュな映像…。何もかもがちぐはぐでナンセンスなようで、実はものすごくハイセンス?
とにもかくにも、真剣になればなるほどアホらしくなってしまって、乾いた笑いが徐々にヒートアップ。それが笑いだけにはとどまらず、どこか核心突いた人間らしさがそこここに見え隠れしているのがまたツボを刺激するんですよね。特にブシェーミの灰を海に返すシーンなんかは風で灰が蒔き散らかっちゃって思わずプッと笑ってしまうのに、その直後2人で抱き合い、慰め合うシーンでは何故かグッときてしまいます。(絵的には、泣かせる要素は皆無なんだけど)
こんなにも五感を刺激するしょーもないスタイリッシュな天才的映画は、私の中ではもう他には思い当たらないです。なんでこんなに心地良いんだろう、コーエン映画。それはアホである事と、それでも真剣である事が、人間の本質だからなのかなーと思ってみたり。こんな事をグダグダと書きましたが、肌の馴染みとかと一緒で、私は生理的・感覚的に彼らの映画が大好きなんです。
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おまけ:みなさんも書かれていますが、私もやっぱり次飲みに行ったら「ホワイトルシアン」頼んじゃうゾ☆
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