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[コメント] 真夜中のカーボーイ(1969/米)

病んでいる都会では、カウボーイと名のる者はすでにカウボーイでは無く、何も名のらない者は何者でも無い
あき♪

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







片田舎から逃げ出しカウボーイを名乗り男娼を気取る主人公、コイツには頭は悪いくてズレてはいるが目的がある。

都会の社会から逃げ出す様に、都会の封鎖されたビルに住むリコ、コイツは何者でも無く、只都会に良くある人間、一風景でもある。

しかし、お互いが何故か気付くと肩を寄せ合いうまく共存している。

何故かと言うと、それは只の都会の社会からズレているから、 そして、何より同じ目的を夢見るヤツラだから、

主人公は夜のカウボーイを、リコはフロリダを夢見る。

そしてリコは何も残さず死んでしまうそれも目的に向かっているバスの中で。

何だか何者とも名乗らなかった人間は何者でも無く死ぬと言う感じがして、何だか哀しかった。ここでは無いどこかへ行きたかっただけなのに・・

後、途中の享楽を貪るパーティで出て来た御婦人の 「Yで終わる言葉でもイイわよ」ってヤツ、ここでは COWBOYと言う名詞さえも出てこないすぐ目の前にそのカッコをしているヤツがいるのに。

そしてジョン自身もそれを思い浮かべる事が出来ない。

何だかもはや、COWBOYなんて名前も浮かんでこない程、それは今は昔であるモノなのか、と思った。(私の深読みか?)

何か哀しい。

(評価:★5)

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