[コメント] ゴーストワールド(2000/米)
判り易い、と思うわたしはひねくれてますか。
分かる、というよりは、判り易い。
誰もが共感・違和感ひっくるめて「わたし」を物語りたくなる、「青春映画」。
でもわたしはあまりそういう気にならなかった。
「わたしの存在には価値がある!」と言い立てるのが従来的な闘いの在り方なら、「何故価値が無ければいけないの?」という疑念の場処に留まること、少なくともその疑念を忘れようとしないことが、今日的な闘いの在り方なのかも。「ダメに生きる」とは、多分そういうこと。あの娘は、これからそんな頼るものもない、共闘もない、真っ暗闇な幽霊街道を突っ走ることになるのだろうか。たとえ、そこから偶さか人間の世界に戻る日が来たとしても、やはり彼女は、その存在の奥底では幽霊であり続けるのかもしれない。それでよいのじゃないかと、むしろそうあるべきではないかと、わたしなんかは思う。
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