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[コメント] 耳に残るは君の歌声(2000/英=仏)

ねえ、3時間の作品を無理やり1時間半にしたでしょ。知っているんだから白状しちゃいなよ。
tkcrows

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







実はこの作品、私は好きになれる要素は満載だった。

●テーマ曲となっているビゼーの「真珠取り」は文句のつけようがない名曲。

●愚かだがその愚かさを自分が一番知っている哀しいロシア人を演じたケイト・ブランシェットはロシア訛りの入った発声を含め、褒め言葉しか見つからない。

●実は苦手だったクリスティーナ・リッチをこれだけ魅力的に描いた映画を観たのは初めて。

●成り上がりで、すがりつくのは自分の声のみというイタリア人ジョン・タトゥーロは、その卑しさを巧く演じていた。

●寡黙だが自分に対して正直に生きるジプシー青年を演じるジョニー・デップも良かった。

●パリに集った主要な4人の全てが別の人種だと理解できた時点で俄然物語は切なくなる。

などなど・・。

しかし、主人公の少女が父親を探しにロシア、ロンドン、パリ、ニューヨークを旅するという、そこまで壮大かつ繊細な物語は1時間半ではとてもとても。

実際、私は3時間かかってもいいからこの抒情詩を観ていたかった。

すべてがいいところまで行き、そして届かずに失墜。

だいたい冒頭の溺れかけるリッチも、後半どういうシーンだったのか判明するが冒頭に持ってくる意図がわからないほど軽く扱われていた。

すべてが惜しかった。

(評価:★3)

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