[コメント] ビューティフル・マインド(2001/米)
天才は世界を創造し、愛は世界を超越する。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
<<主人公の創造する世界>>
主人公によって創られる2つの世界は、数学の世界が天才の産物ならば、幻想の世界はその副産物といえるだろう。
前半で、自ら高度な暗号システムを作り、その暗号を解くことで、副産物たる幻想の世界が肥大化しつづける主人公を描き、また中盤から後半で、2つの世界の狭間に置かれた夫婦の苦悩を描いていた。とくに医学的に主人公を救うことが、数学の世界を奪い、主人公の人格をも奪うという設定に、事態の深刻さを感じた。
<<ラスト>>
妻への気持ちを演説した主人公は、3人の幻覚が(彼に語りかけることなく)、ただ並んで立つ姿を目にする。
これは、幻覚に個性が無くなったこと、すなわち、真に幻想の世界が数学の世界の副産物の地位に落ち着いたことを意味するのだろう。それは、それまでのふたりの困難な道のりを連想させるに十分なワンシーンだったと思う。
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'02.3.27 改
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