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[コメント] ホワイトアウト(2000/日)

たった一人でよくあれだけの…
おーい粗茶

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







サンドイッチを作ったなあ。菜々子ちゃん。

それはともかく、「見せ場」を足し算式に増やして、より満足度の高い娯楽作品を作ろうとしたのはわかるが、水増しのせいかアイデアは焼き直しが多く、あまり「おおっ!」と感心するような場面はなかったかな。最後のヘリ対スノーモービルは『ダイ・ハード』っていうより、もはや『007』で、見せ場はあればあるほどいいと思っていたのだろうか、墜落後の1対1のアクションなんか、ふつうの人間の生身のドラマの臨場感を壊してしまっていて、ないほうが良かった(こんなの原作にあるの?)。

ダイ・ハード』が面白かったのは、戦いのステージにのぼる準備のない人間が、否応なしにその戦いに巻き込まれた時に起きる状況の臨場感にあって、スーパーヒーロー的な活躍にあるわけではなかった(だから『ダイ・ハード2』はちょっと落ちる)。見せ場にこだわり過ぎず、「雪山のスペシャリスト」、「ダム関連の設備に精通」という以上のアドバンテージを与えないという「制約」こそが面白さの鍵だったと思う。例えば、主人公の「力のなさ」を埋め合わすかたちで、縦軸に織田裕二と佐藤浩市の対決をおきながら、横軸で、吹越満と中村嘉津雄が、お互い顔を合わせないところでの頭脳戦を行い(デジタル系人間のディレクトリ的発想による計画を、アナログ的白紙に一覧メモ書きオヤジが邪魔していくとか)、そうして生じた混乱が計画の自壊に一役買っていくとかで、スーパーヒーローの活躍という無理を解消できるように思うんですが…。

(評価:★3)

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