コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] 竜馬暗殺(1974/日)

濃い墨汁を用いた一筆一描き勝負の水墨画の如き映像世界。記憶に残るは原田&石橋&優作トリオの白塗り顔と、対照的に真っ黒な血の色・・・・・ナリ。
AONI

ドンヨリと怨念が漂うような音楽に乗って、原田&石橋&中川&優作という愛憎相反する四角関係が凄まじい。つかこうへいの世界観と重なる。 気持ち悪い笑い方をする中川梨絵。役柄もあるだろうが、桃井かおりが完全に食われているなんて珍しい・・・・・カモ。

幕末の指導者達の迷いや疑心暗鬼。時代を考えると、間違いなく当時の革命運動の内部闘争(内ゲバ)を描いている・・・・・ノカ? この時代の空気を肌で知る者には、さらに共感できる別の何かを感じ取られるのだろうか? 1978年生まれの自分には(残念ながら)わからない。

場面構成を考えると、土蔵(圧迫感)→ええじゃないかで外出(開放感)→土蔵(圧迫感)という流れ。寺の境内みたいな場所で、隙あればお互いを狙っている3人が白塗りで戯れる構図がいかにもATG・・・・ナリ。 竜馬は靴を履いていたという話や、貧窮していた公家が豚を飼育していたことに触れる細かい豆知識を入れて、低予算でもリアルな幕末時代の再現に腐心している。

(評価:★4)

投票

このコメントを気に入った人達 (7 人)ジェリー[*] DSCH[*] ハム[*] sawa:38[*] 直人[*] 死ぬまでシネマ[*] ぽんしゅう[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。