[コメント] 八月のクリスマス(1998/韓国)
この静かさは日本映画にも相通ずるものがある。負けてるわけにはいかないぞ、邦画!
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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セリフが少ない分、表情が雄弁。普段は笑ってばかりなのに、時折、一人でいるときに、死にたいする恐怖・生への渇望が沸いてくる主人公を見ていると、無性に切なくなってくる。本当は生にたいする執着はあるはずなのにそれを黙して語らず、潔く自分の運命に従う男。
普段何気なく見て過ぎ行く風景や季節を素晴らしいと感じるのは、死という得体の知れない、しかし確実に訪れるものを意識して、そこに向かって生きていることを実感するときかも知れない。主人公が絶えず微笑んでいる姿を見てはじめは少し怪訝に思ったのだが、彼は(少なくとも一人ではなく、誰かといるときは)もはや死を受け入れ、心に何の邪念をも抱いていなかった、だから眼に映るもの、普段は何の感慨も沸かないような当たり前の日常に美しさを見出し、微笑みも自然に涌いてくるものであった、僕はそう解釈した。
といっても実際こうなってみないと本当は分からないものだろうけどね
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