[コメント] トレインスポッティング(1996/英)
「かっこいい」という感想が多いのは驚き!
もともと観るつもりはなかったんだけど、「サッチャリズムが招いたイギリスの悲惨」を描いた映画だというので観に行ってみたら……→
観てみて納得しましたね、ホントに。資本主義イケイケどんどんの政策を続けていくと、悲惨と貧困と頽廃がここまで行き着くものかと、溜息が出る思いで観てしまいました。
そういえば、『ブラス!』『Brassed Off』にも、サッチャーを呪う台詞が出てきますよね。炭坑を潰す資本の論理に憤りを感じて呪うんでしたね。人を人と思わず、お金持ちだけが金儲けに精を出せる世の中にはうんざりですが、今の日本もそうなってきつつあるのが、怖いところ。
金も仕事もなく、未来を閉ざされてしまった若者がクスリと酒に向かうしかなくなってしまった世の中(これ、実際の話なんだもん)のどこが、かっこいいのだろうか? この映画を「かっこいい!」と言って褒める人は、架空の絵空事だというふうに勘違いしているとしか思えないのよ。
悲惨、貧困、そして頽廃に至るしかなかった当時のイギリス社会の描写に共感を感じ、憤りを持ちこそすれ、かっこいいなんてとても思えない。ファッション、おしゃれ? よーゆわんわ。ホンマに。
でも、以上のような内容を描いているという前提で評価するとすれば、大変な秀作だとも言えますね。
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