[コメント] 第9地区(2009/米=ニュージーランド)
気に入ったのは、主人公が強くも正しくもないフツーの奴ってところ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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立ち退き交渉のため第9地区のエイリアンを戸別訪問するあたりから既に鼻持ちならない奴であることは表現されていたが、「変身」し始めてからも携帯や食糧は強奪する件りはじめ、なりふり構わず小汚いところがよい。エイリアン親子と心通わせたり、なんとなく人情モノの雰囲気も噛ませてはいるもの基本的には器の小さい男が「あがく」話である。劇映画の主人公が常にヒーローである必要はないのだ。そういう点で、妻に鉄屑の花を贈る歯が浮くようなラストはいかにも蛇足。
グロさが途中から気にならなくなるほど、「世界」が創られていることは評価したい。舞台が第9地区とMNU本部に限定され、社会性の臭いがプンプン漂うせっかくの設定が生かし切れていないのは残念だが、風呂敷を広げすぎないために自重した、と好意的に解釈しておこうか。
アクション演出としては水準と思う。エイリアンのほうが明らかに身体能力も高そうで、且つ、使用する武器の威力も格段に違いがあるにもかかわらず、なんとなく互角の戦いになっちゃうあたりのいい加減さが微笑ましい。
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