★4 | キングダム2 遥かなる大地へ(2022/日) | アドレナリン全開で目標に向かって己が脚で馬で戦車で走る。少年期のがむしゃらな記憶を呼び起こさせるような熱量。歴史の中の小状況に絞った展開だが何とか慣れた大沢の作り込みの脇からこれ又失笑もののトヨエツが何時しか局面を悠久に延伸させる。 | [投票] |
★4 | キングダム(2019/日) | 若き君主を立て覇権を奪回する旅路に参画する奴隷・蛮族・軍人の各々の思惑が統合される過程に必要な大風呂敷の納得性が映画枠の無理筋を押し切る。アクションの切れ、劇画的詠嘆ともに過不足なく、快演まさみと怪演大沢筆頭に良い面構えが揃ってる。 | [投票(5)] |
★4 | カラオケ行こ!(2023/日) | 牽強付会もええとこの初期設定であるが綾野のボケの弾けきれないロクデナシの体たらくが気にかかり中身の胡散臭さが吹っ飛ぶ怪我の功名。以降山下のオフビートなボケが堂に入り冴える。大人の階段登る世代に大の大人が真摯に立ち向かう様も好ましい。 | [投票] |
★4 | BROTHER(2000/日=英) | いつもと同じならまだしも逆境の異国で芽生えた異文化間の友情みたいな風化コンセプトを持ち出して来たんじゃ後退だと思うのだが、しかし加藤雅也や石橋凌といった従来にない見映えするキャラクターをアメリカ風土に立たせて暴れ回らせた点は買う。 | [投票] |
★3 | マッスルヒート(2002/日) | どうにも甘ったるいおぼっちゃん顔で損しまくりのケインだが、さすが体技は半端じゃないね。オリジナリティ皆無だが米近未来B級アクションをそれなりに日本に移植して悪くない。哀川・加藤・金子3人のキャラも良く立ち映画を締めている。 | [投票] |
★3 | 荒ぶる魂たち(2002/日) | 「若き狂犬」とも言うべきルーティーンキャラを逆手に取ったような熱いようで冷めてる加藤雅也と『柳生一族』の錦之助も真っ青な松方の大芝居が対極的で面白いが、対立軸を次々ずらしてダラダラ引っ張りすぎ。長いよ…。 | [投票(1)] |
★3 | 新宿インシデント(2009/香港) | 閉じた10年の閉じた空間に於ける民族の勃興と盛衰を描いて例えばホウ・シャオシェンの幾つかの作品と同様の興趣があるが、犯罪シンジケート間の抗争に終始し且つジャッキー作品の記号性との不親和が純度を低めた。惜しい。 | [投票(1)] |
★2 | 嘘八百 京町ロワイヤル(2020/日) | もともとに気の利いた騙し芸があるわけじゃないのに、冴えないテキトー男たちの馴れ合いの狭間から時折垣間見える本物といった味わいさえも喪失してスカスカ。塚地やほうか等前作で本筋に絡む余韻を見せた脇役も顔見せ程度。完全な乗っかり仕事だ。 | [投票] |
★4 | キングダム 大将軍の帰還(2024/日) | 負け戦を描いて悲壮感が微塵もないのは大沢への手向けに特化した作りを見る者も半ば了解しているからで、止めを刺さない小栗の不手際も同。茶番劇を勿体つけるが昇華されて荒唐無稽も様式に近似していく。特筆なアクションの欠落もこの際仕方ない。 | [投票] |
★4 | さくら(2020/日) | どんな家族にだってある小さな世界の物語を愛おしむ揺るがない信念。そして、大禍による喪失や悔恨も必ず時間が癒やしてくれるという確信も。能面の弟妹は口数少なく感情の溜めもないので唐突なエモーションが発動される。モノローグがその間隙を埋めるのだ。 | [投票] |
★4 | キングダム 運命の炎(2023/日) | んなアホなと思う中華統一の薄過ぎ根拠だが余人を寄せ付けぬ大沢の浸り切り演技が納得ならしゃーないとも。少数部隊で何百何千の敵中を突破するファンタジーは山崎のアドレナリンと身体性の前に疑義を粉砕される。正調少年漫画の立脚点に迷いはない。 | [投票] |
★3 | テラフォーマーズ(2016/日) | 『ゼブラーマン』の域には達せぬが『ヤッターマン』程度にはオモロイ。が、そもそもゴキブリがどう進化すりゃあんなマッチョな二足歩行になるねん…という疑念が終始チラつき鑑賞の妨げに。多くのレア昆虫を図解してくれるので良い子たちには勉強になるぜ。 | [投票] |
★4 | 死者の学園祭(2000/日) | 部分的にショッカーに傾いた感が惜しいが、10余年の歳月を経て復刻された赤川次郎原作による正統的な角川学園ものの王道。どうでもいい話であるからこそ尚更に80年代にリアルタイムでその洗礼を受けた親爺どもはラストシーンに郷愁の涙を流すだろう。 | [投票] |
★2 | 外科室(1992/日) | 能面演技を強いられても人が演ずるからには否応なくそれを突き破って露呈されてしまう何らかのパッションがある筈なのに、玉三郎は信じないし委ねない。閉じた世界観で培養された歪なるお人形さん遊び。 | [投票(1)] |
★4 | NOBODY(1994/日) | 現代的病理を描くにあたり、余りにシンプルな構成が強度を付与している。心地良いまでに抑制された演技と描写。一方で活劇的オリジナリティもある。日常と非日常の境目は些細な切っ掛けで決壊する。そういう怖さをモチーフにして妥協がない。役者も揃ってる。 | [投票] |