★5 | ショウほど素敵な商売はない(1954/米) | シネマスコープを意識したアクションと色彩設計のもと、繰り広げられる各演目の歌とダンスの完成度が素晴しいく、芸達者たちの中に放り込まれたモンローが放つ存在違和が、楽曲たれ流し構成のアクセントとなる。ブロードウェイとハリウッドの微妙かつ絶妙の融合。 | [投票(1)] |
★4 | 真昼の暴動(1947/米) | 巻頭、陰鬱な雨が降りしきるなか登場する囚人ジョー(バート・ランカスター)の怒りはすでに沸点に達している。その熱量は、資本家と労働組合の攻防を彷彿とさせる看守と囚人の疑心暗鬼のサスペンスのすえ、クライマックスの暴動は「革命闘争」の様相を呈す。 [review] | [投票] |
★2 | クレオパトラ(1963/米) | 知恵を使わず金を使うとこうなる、の見本。アホかと思われる壮大な背景の中で、なるほど美形のエリザベス・テイラーも、血の通わぬ人形のような芝居を続けるだけで物語が停滞する。セットを造ることに専心し、映画を創ることを忘れた映画。 | [投票(2)] |
★3 | 裸の町(1948/米) | 物語の機微や役者の技量の負担を軽減する点でモノローグの多用はルール違反の感がないではないが、最後まで興味をそらさない話術と編集も芸のうち。皮肉交じりの語りかけはW・アレンの洗練へ、高架チェイスは『フレンチ・コネクション』の緊迫へと収斂しのたか。 | [投票] |
★4 | ゴーストバスターズ(1984/米) | まるで白アリ退治程度の感覚で、嬉々として化け物を撃退する科学礼賛と、旧約聖書的な神秘悪の復権。この対決を笑い飛ばして済ましてしまうところに、アメリカの余裕と過信が透ける。公開がレーガノミックスによる経済復活期とダブルのは偶然ではないだろう。 | [投票(2)] |