★4 | みな殺しの霊歌(1968/日) | 加藤泰の画面には常に驚かされる。陰惨な雰囲気漂う暴力シーンも良いが、白眉は倍賞千恵子が過去を佐藤允に話す場面だろう。この2人のなんという儚さか! | [投票] |
★4 | 恐喝こそわが人生(1968/日) | 回想とスチルの入り乱れが混乱よりも瑞々しさを映画に呼び込み、松方弘樹一派の軽快さと相まってヌーヴェルヴァーグかニューシネマのような趣。アクションも滑らかに繋がれ、照明の深度も優れている。特に佐藤友美との雨中のカーセックスシーンが素晴らしい。そしてクライマックスの駅前の雑踏、これまた映画的でストップモーションに意表を突かれる。 | [投票] |
★4 | 江戸川乱歩の陰獣(1977/日) | 必要以上に細かく描かれた死体発見場面の異様さ。クライマックスの真っ赤な部屋。英国女性とホテルで会話する場面の昂り。まるで清順と見紛うような画面繋ぎ。実に面白い。参りました。 | [投票] |
★4 | 花と龍 青雲・愛憎・怒涛篇(1973/日) | 尺の影響で強引に話が進められ、後半になるにつれ誰がどこで何をどうしてるのかさっぱり分からなくなる。しかしつまらないかといえばそうでもなく、逆に加藤泰の演出の凄みが浮き彫りになっていて目が離せない。人物のフレーム内外への出し入れ、奇抜ながらこの場面にはここしかないというカメラ位置。やっぱ凄いっす。 | [投票] |