★3 | 温い温い。瀬戸内寂聴氏の逝去時にテレビで流すための再現フィルム程度。美点は頑張っている撮影美術。 [review] (寒山拾得) | [投票] |
★4 | 苛立ちとグーパンチを描き続ける作家=熊切和嘉による「居場所を探して苛立つ女」の物語。満島ひかりに主演女優賞総なめさせたい映画。 [review] (ペペロンチーノ) | [投票(3)] |
★3 | 満島ひかりは存分に個性を発揮している。すなわち、小賢しさが猖獗を極めている。『海炭市叙景』『横道世之介』を経て近藤龍人の撮影が格調らしきものを備え出したとしても、愛すべき細部を与えられなかったキャラクタどもの痴話は見るに忍びない。抑制の効いた音楽、肌理細やかに設計された美術は優等。 (3819695) | [投票(2)] |
★4 | 説明描写を省いた日常感あふれる女と男の台詞の交錯が、人の心の裏側をあぶり出し硬質でひりひりした緊張感を生む。人は思い入れが深いほど、己の感情や都合にそぐわない事象を前にしたとき、愛情と怨嗟の間を二転三転し、行動の矛盾を露呈するということ。 [review] (ぽんしゅう) | [投票] |
★5 | 『浮雲』ほどの虚無感はないが、激情を押し殺し惰性に覆われた無為な年月を描いて細緻である。坂のある三叉路の古式ゆかしい舞台的使用。仰角アングルのパノラミックな多用。満島の毛穴や鼻汗を際立たせるデジタルの解像度。それらが渾然と並存している。 (けにろん) | [投票(2)] |
★4 | もう数十年前に読んだ原作だ。いまだふつふつと覚えている。それは夏の熱気である。不倫相手の男に会うために家を訪ねる。もがく女は道路に倒れる。そんなイメージがまだ残像として残っている。土の熱気がいまだ冷めやらぬ。 [review] (セント) | [投票(1)] |
★3 | 満島ひかり無双。若さと艶の絶妙なる均衡、清冽が成熟へと移ろいゆく貴重なる一瞬が切り取られ、このような「作品」として残されることを幸せに思う。 [review] (緑雨) | [投票(2)] |