★4 | 「足を洗ったって、ツラを洗ったって、心の底までこびりついた垢は落ちねえよ」 堅気のままでは果たせない思いが爆発する後悔と居直りが入り混じった秀次郎(高倉健)の痛々しい心の叫び。このヤクザ者の血気と悲しみの共振が重吉(池部良)へ伝搬する。 (ぽんしゅう) | [投票] |
★4 | 喜劇と悲劇、ロマンスと活劇のバランスが絶妙。つまりこれがマキノ節という奴だ。省略されることの多い過去(渡世に入る前)や懲役のシーンを描くことで他には無い大河感が生まれ、”やくざであることの哀しみ”が増幅されている。 (町田) | [投票(1)] |
★4 | 全部を見てるわけでもないがシリーズ最高作の謳い文句は多分本当なんだろう。しかし加藤泰みたく媚びたケレンは要らなかったのじゃないか。小津ほどスタイルを固辞しないでも全体の統制力を軽やかに堅持したマキノだから敢えて言いたくもなる。 (けにろん) | [投票] |
★4 | そのねっとりとした情念ゆえに藤純子のとんでもなく下手くそな演技ですら愛しく思えてしまう。使い古された形式に命を吹き込むのはやはり想いの濃さなのだなあと再確認した。 (ハム) | [投票(1)] |
★4 | 東映任侠映画の一つの到達点。男達の道行き、その虚構された風情の格好よさ。 (鷂) | [投票] |
★5 | 優しい笑みが溢れる「任侠映画」とはかくも美しいものなのか。血生臭い過去の任侠映画を観つづけてきたファンへ贈るマキノ雅弘からのご褒美だろうか。私は池部良が笑うだけで、それだけで嬉しい。そして最後はやはり鳥肌が立つのだ。 (sawa:38) | [投票(2)] |