★5 | 旅芸人の記録(1975/ギリシャ) | 「旅芸人の記録」は悲しい。ゴダールと同じように悲しい。ギリシャ史の悲劇を共有できないぼくたちが見ても悲しい。ぼくたちの切実な悲劇をつまらない監督が撮ったものは悲しくない。映画はそういうものだと思う。 | [投票(6)] |
★5 | 愛の誕生(1993/スイス=仏) | 「あの部屋でジャンが自殺したんだ」こういうのには、どうしても弱い。ゴダールという太陽の影で希薄さに苦しんだ「ガレルの現在」、心に沁みる。 | [投票(2)] |
★5 | 恐怖分子(1989/台湾=香港) | 「悲情城市」を抑えて’80年代台湾映画ベスト1に選ばれたそうです。誰が選んだのか判りませんが、この2作が選ばれたのは正しい。キネ旬に見習ってもらいたいものです。それにしても台湾映画界は凄まじいですね。 | [投票(2)] |
★5 | ラルジャン(1983/スイス=仏) | ブレッソンという人は映画史から徹底的に孤立した存在だったんだな。これほど怖くて美しい映画を、これ以後の映画史は持ちうるのだろうか。 | [投票(2)] |
★5 | 恋のエチュード(1971/仏) | トリュフォーの最高傑作だと思う。レオーを見るとこの繊細な監督の姿が重なっているようでせつない。そしてアルメンドロスの撮影! | [投票(2)] |
★5 | ミツバチのささやき(1972/スペイン) | 口頭でシークェンスを並べていくと、この映画が一番形になりそうな気がする。単純かつ豊饒な映画。同じことを「一見」単純なキアロスタミの作品で実践したところ、あまりの複雑さに眩暈がしました。 | [投票(1)] |
★5 | 日陽はしづかに発酵し…(1988/露) | ソクーロフはどれも好きだが、この映画はわけても異常な熱度をもっている。ロシア以外ではちょっと撮ることの出来ない映画。主人公の青年の顔は途方もなく映画的である。 | [投票(1)] |
★5 | クーリンチェ少年殺人事件(1991/台湾) | ぼくのベスト1です。この映画について思いをめぐらすことすべてが感動的で、この映画について何かを語ることすべてがむなしく思えるほどに。 | [投票(1)] |
★5 | アメリカの友人(1977/独=仏) | ニコラス・レイをこんな形で出演させてしまう荒唐無稽さと厳しい倫理観。これほど興奮させてくれる映画は珍しい。ホッパー!フラー!シュミット!そして「フランスの友人」ユスターシュ!!! | [投票(1)] |
★5 | ゴダールの新ドイツ零年(1991/仏) | レミー・コーションの途方もない彷徨とともに、丸裸にされた「孤独」が浮き彫りになる。ゴダールのひとつの頂点を示す作品だと思う。 | [投票] |
★5 | 裁かるるジャンヌ(1928/仏) | ラスト、暴動のシーンは凄い。どんなアクション映画もかなわない見事な活劇。ドライヤーは決定的に新しいことを思い知る。素肌に感じる痛み(触覚的な映画) | [投票] |
★5 | 穴(1960/仏) | こういう迷路みたいなの、子供の頃好きだったのを思い出しました。ベッケル、立派です。 | [投票] |
★5 | さすらい(1976/独) | サイドカーに乗って旧東西ドイツ国境の道を、ただひたすら緩慢に滑ってゆく長回しのシークェンス。映画全体もその緩やかなリズムを刻んで奇跡的に心地よい。なぜこんなことが可能なのか! | [投票] |
★5 | エドワード・ヤンの恋愛時代(1994/台湾) | その演出力に唸った。登場人物の輪郭の豊かなことといったらない。そしてエレベーターの開閉で終幕、暗転、「Don't you ever try to break my heart?」が流れはじめる。しばらく身動ぎもできなかった | [投票] |
★5 | 木靴の樹(1978/伊=仏) | 土の映画。だから水のシーンが際だって美しい。カンヌだってこういう傑作を選ぶこともある。 | [投票] |
★5 | 少女ムシェット(1967/仏) | 肺炎で入院中にパソコンのDVD−ROMで見ました。他に「木靴の樹」とかも見たんですが、これがいちばん心癒されました。撮影はギスラン・クロケ。ベッケルの「穴」を撮った人、怖いです。 | [投票] |
★5 | オープニング・ナイト(1978/米) | 疑いもなくカサヴェテスの、そしてアメリカ映画の最高傑作のひとつでしょう。三軒茶屋シネマで「Husbands」「愛の奇跡」やるので観てきます。(8・3迄) | [投票] |
★5 | 恋恋風塵(1987/台湾) | 侯孝賢といえば「悲情城市」が圧倒的な存在感ですが、これも同じくらい好きです。夕暮れ、野外映画を発見した少年が「映画だ」とつぶやくシーンは清冽この上ない。 | [投票] |
★5 | メフィストの誘い(1995/仏=ポルトガル) | カトリーヌ・ドヌーヴ、オリヴェイラに撮ってほしいと熱望したそうです。で、ドヌーヴが何だかわからない役でうろうろしている。面白すぎ。そして美しすぎる。 | [投票] |
★5 | カルメンという名の女(1983/仏) | はじめて見たゴダール、一時も目が離せなかった。
ブラウン管から逆投射される「手」のイマージュにはっとさせられた。
この映画が85分であっけなく終ってしまうことの素晴らしさは。
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