★4 | 醜聞(1950/日) | 悪だろうが、正義だろうが、「社会」を感じさせる人物群が、すごいリアル。存在感のある役者や顔をした人物が、たくさんいたのかな。世の中って簡単には動かないもんなあ、と思わせる 脇役たちの存在感が、物語をすごく深いものにしている気がする。 | [投票] |
★3 | 野良犬(1949/日) | 冒頭の盗まれるまでが、じつは凄く秀逸なのかも。大げさでなく、ごくごくささいなことから、動き出すストーリーが、サスペンスの展開を、ゆっくり分厚く、でも、観る者を離さない。 | [投票] |
★5 | ファイト・クラブ(1999/米) | マッチョ崇拝は、自分のこころのなかにもあって、それがいかにダサいか、ということを、カッコよく描いている。つまり、自分で自分を茶化すセンスと美意識が、とてもクール。 | [投票] |
★4 | セブン(1995/米) | なによりも、ダリウス・コンディの撮影が最高。脚本も凄いとおもう。だって、観客に殺人幇助の気持ちにさせちゃうんだもの。 | [投票] |
★4 | ビッグ・リボウスキ(1998/米) | どうして、こんなすばらしいキャラをこんなにたくさん思いつくんだろう。しかも、それぞれキャラを演じられる役者がまた、たくさんいるもんだなあ。だって、こういう人たちがいるんだもん、しょうがないじゃん、としか言いようがない面白さ。 | [投票] |
★4 | フェリーニのローマ(1972/伊) | 「フェリーニの」っていう冠詞が、フィルムをみて、これほど納得できる監督は、ほかにあまりいない気がする。偉大なるプライベート・フィルムって、感じ。あ、基本的にフェリーニは全部そうか。 | [投票] |
★3 | カサノバ(1976/伊) | 観ているうちに、あの海が、気にならなくなってしまった。人間は死ぬまぎわまで、欲望にとらわれて醜態をさらすということを、あきらめつつ暖かく見つめている監督と、その海のうねりが一致してる感じがして、なんだか、微笑ましくなってしまった。 | [投票] |
★4 | ジンジャーとフレッド(1985/独=仏=伊) | 主役のふたりは、この映画の出演に、本当にときめいているんだなあ、と感じて、じーんとした。それは、そのまま役柄と重なって、夢なんだか本当なんだか、分からなくり、そんなことはどうでもいいんだ、といつのまにか、映画を見ながら微笑んでいました。 | [投票] |
★3 | インテルビスタ(1987/伊) | 天才監督が、とうとう自分のスタジオセットでみた白昼夢を、そのまま映画にした感じ。でも、私は、フェリーニの夢が大好きなので、いっしょにまどろんでいるだけで、楽しい。 | [投票] |
★3 | 赤線地帯(1956/日) | これだけの女の個性を、さりげなく描き分け、かつひとりひとりの気持ちの移り変わりもとらえている。大げさじゃなくね。ほんとうに凄いと思う。 | [投票] |
★5 | キラーコンドーム(1996/独=スイス) | いかに性的な嗜好が逸脱していても、その愛の価値に卑賤はない、っていうテーマを、このような悲しいギャグコメディーに、よくもまあ仕上げたものです。笑い泣けるすばらしい作品。ニューヨークなのに、すべてドイツ語っていう違和感もまた、楽しい。 | [投票] |
★4 | サーモンベリーズ(1991/独) | あまりに傷ついていて、傷ついていることに麻痺してしまった人たちの物語。ほとんどモノクロームの雪原の戸外と鮮やかな室内が、その心の状態を象徴しているようで、美し悲しい。 | [投票] |
★1 | PARTY7(2000/日) | 中途半端。映像の語り口が無自覚に古い。ギャグという枠にとらわれてしまて、自由さがまったくない。うーん楽しめなかった。『鮫肌』に、その予兆はあったけど。 | [投票] |
★3 | 不夜城(1998/日) | 歌舞伎町をよくぞかっこよくみだらに撮ってくれた。飯田橋の表現も好き。金城の深刻なことを笑いながら言う演技もいい。情婦に内緒話で話しをさせる清順親分もすばらしい。街頭銃撃戦もいい速度。でも、お墓のシーンがうまくいっていないのと、山本未来が浮いていたので減点。 | [投票] |
★4 | 春婦伝(1965/日) | なにはともあれ、セットがすばらしい。こういう美術って、最近の邦画ではあまり観ない気がする。清順の演出は、士官の部屋でのやりとりで最高潮に冴える。そしてせっかちな清順リズム。それが恋するふたりのはやる気持ちとシンクロしてて、すばらしい。 | [投票] |
★3 | トレインスポッティング(1996/英) | フィルムの色彩やレンズや構図、それに編集などのスタイルがそこそこ格好良かったけど、それだけじゃなくて、台詞も良くできていたと思う。クスリやるしかない、という弱い意志に、すごい共感できたもんね。だから怖い映画になったんだと思う。 | [投票] |
★3 | 猿の惑星(1968/米) | 『2001年宇宙の旅』とほぼ同時の公開で、猿のメイクが話題になった。私は『2001』のメイクの感動したので、こっちは「漫画じゃん」と思ってなんか馬鹿にしていた。でも、後年、見直したら、すごく良くできている物語で楽しめた。ごめんなさい。 | [投票] |
★3 | グラン・ブルー(1988/仏) | 浅瀬の透明なエメラルドグリーン、深海の黒にちかいダークブルーなどなど、海のさまざまな色合いが出てきて、きれいだった。ジャン・レノがスパゲティを食べるシーンも好き。母親に逆らえないのに、マザコンにはならないイタリアの男のありかたがよく感じられた。 | [投票] |
★4 | バッファロー’66(1998/米) | 女の子のトラウマものはよくあるけど、男の子ものではジェームス・ディーンの『理由なき反抗』以来、ジーンきた。実家でのワイプ・フラッシュバック、誇張されたテーブルの距離感、お父さんの詩、冒頭近くのレイラの「ありがとうは?」が好き。 | [投票] |
★3 | 映画に愛をこめて アメリカの夜(1973/仏=伊) | 映画は架空のものを作るわけだけど、でもそれを作り上げるひとびとは、作り事ではない現実をその映画とともに生きているんだ、と感じました。そりゃ、めちゃくちゃに辛くて面白いだろうなあ、と、見たときあこがれました。 | [投票] |