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[コメント] ラブ・アクチュアリー(2003/英=米)

そういう気分になりたくて観に行く映画でそういう気分にさせてくれたのだから期待を裏切らない良作。そう、映画の中でくらい恋愛でシアワセな気分になってもいい。
ごう

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 ただし群像劇としては無理ありすぎ。「何もそこまで」的な強引なつなぎもあり、『彼女を見ればわかること』ぐらいあっさりとしたつながりでも良かったのでは?と最初は思ったのだが、空港でのローワン・アトキンソンの登場を見るにつけ素敵なファンタジーだと考えれば納得もいく仕上がりではある。と言う訳でいちいちアラ探しするのは野暮だと思うのだが、ファンタジーだとしても納得がいかない所が一つある。それは

キーラ・ナイトレイのキス。

 そこに至るまでも到底美人とは思えない天然振りを発揮してくれていた(もっとも「天然ボケの美人」という設定はそれだけで相当ボンクラ男の妄想をしょっているとは思うが)のだが、ラストにマークにキスをするのはいかがなものか。あの行為はファンタジーではないのではなかろうか。

 スガシカオの「AFFAIR」という曲がある。男女の別れを歌った曲でサビの部分はラブソングらしく「貴女が思うよりもこの想いは限りなく深い」と歌い上げるのだが、この曲の秀逸な所はその前の部分で「最後に一つだけもし君に酷い言葉残せるなら」と言う所だ。つまりもう別れるしか選択肢のない相手に愛してるだの何だの言うことはそれが本心であっても酷いこと、むしろ嫌がらせに近い行為じゃないのかと思うのだ。ジュリエットのキスはそれに近いものがあると思う。彼女が天然さんだからという設定なら尚更あそこはキスしないで欲しかった。あの瞬間オレの中でキーラ・ナイトレイさとう珠緒になってしまったし、ガッツポーズとかしちゃってるマークもえらく安っぽく見えてしまった。

 とは言えイギリス映画(と言っても差し支えないだろう)らしく全編押し付けがましくなくそれでいてツボを押さえてあるのは流石の出来。そして何よりハリウッド映画に見習って欲しいのはタイアップの仕方。ローワン・アトキンソンのシーンなどハリウッドなら間違い無く「ハロッズ」の看板ドアップからはじめることだろう。モハメド・アル・ファイド製作だし。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (9 人)カルヤ[*] テトラ[*] tkcrows[*] 映画っていいね[*] くたー[*] Heavenly Treasure[*] トシ peaceful*evening プロキオン14[*]

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