[コメント] ロシュフォールの恋人たち(1967/仏)
導入、至極当然のように、極めてシームレスに群舞が始まる。というより、既に映画が始まるはるか前から、群舞は始まっていたのだ。人が、というより「世界」が、フレームの外でも踊っている。一片のペシミズムも曇りも濁りもない、ただただ世界に広がる幸福を映す試み。まるで世界が笑いかけているかのよう。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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街を行くドヌーヴと絡む群舞が素晴らしいのは、フレームの外で既に世界が踊っていて、そこに飛び込んで繋がっていく感が演出されているからじゃないだろうか。そして全ての所作がダンスになってしまう。
浮ついたお話ではあるのだが、これを捉えるカメラや構図が結構冷静というか理性的な企みなのが効いていて、この幸福感がフレームの外まで広がっていることを感じさせる。劇伴の始まり方もとても効果的。ここは本気で鳥肌が立った(初見)。
ただ、正直お話は苦手。洒落オツ過ぎて(死語)鼻血も出ない。これは好みだからどうしようもないですが、ここではこれが正しいんだという気はします。
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