[コメント] シックス・センス(1999/米)
とにかく、とてもきめ細かい演出で好感が持てる。有り体に言えば、愛とコミュニケーションによる癒しの映画。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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良くできている。感心した。冒頭のヴィンセントの登場シーンなんかキューブリックを想起させる。校舎の階段での首吊り死体なんかもそうだ。
とにかく、とてもきめ細かい演出で好感が持てる。有り体に言えば、愛とコミュニケーションによる癒しの映画。コール(子供)はマルコム(医師)によって「幽霊の気持ち」を知り、それに応えることで、徐々に癒される。幽霊たちはコールと会話することによって癒される。コールの母はコールの秘密を知り受容することで癒される。マルコムはコールによって自己を示唆され、自分自身で了解することで癒される。マルコムの妻はマルコムに語りかけられることによって癒される。
映画の冒頭で変なメッセージが入るからこそ、観客は映画を見ながら何か「秘密」が残っているんだと、絶えず意識をする訳ですが、しかし、冷静に考えてみると、その「秘密」が物語の緊張を持続するようには機能していない。「秘密」が物語を支えている訳ではない。さらに言うとこの「秘密」が無くても、映画として立派に成立している。「秘密」が無くても、死者に対してまで人格を与えた映画の一員として映画史に連なっている。「秘密」がどうあろうと「映画」を感じさせる美しい画面があり、心を震わせる的確な演出がある、と思うのです。
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