[コメント] 13デイズ(2000/米)
外交、安全保障、危機管理なんてのは、大衆受けするスピーチができりゃ務まるような甘っちょろいもんじゃない。政策の議論とは全く関係なしに、閣僚一人変わっただけで「かわいそうねえ」とか言って支持率がガタ落ちするようなちゃんちゃらおかしいこの国の全国民に観てほしい。10年前くらいに作られたNHKのドキュメンタリー番組も必見。//[review]は原作者アーネスト・R・メイについて
原作者のアーネスト・R・メイは、ノン・フィクション作家やジャーナリストではなく、22歳の若さで博士号を取得した元ハーバード大歴史学部長。ハーバード大教授にも、なかには「え?」というような人もいるが、この教授の著書・論文は、膨大かつ緻密なリサーチに基づいたものが多く、外交や国際政治やアメリカ史に興味がある者にとって、全て鵜呑みにするわけではないにしろ、非常におもしろく示唆に富む。
同教授の著書は、本書のほか、ウィルソン外交を分析した処女作「The World War and American Isolationism, 1914-1917」をはじめ、米西戦争、モンロー主義、第一次大戦、米中関係、冷戦、ヴェトナムに及び、邦訳も数冊ある。
なかでも、個人的には、為政者の歴史像が如何に政策を誤らせたかについて説く「歴史の教訓〜戦後アメリカ外交分析〜」がおもしろいと思った。
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