[コメント] 花様年華(2000/仏=香港)
まさに、マゼンタ100%・シアン20%・イエロー80%
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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M100+C20+Y80・・・これにピンと来る人はプレス(印刷)・プリプレス(製版)・DTP・Gデザイナーですね。
くだいて言えば、くすみがかった赤に、ほんの少し青が入っている色・・・となる。そう、この映画のポスターや作中の艶めかしいカーテンの色なんかがそう。
胸の内にある燃え上がる炎がマゼンタ100%+イエロー80%、不倫という後ろめたさがシアン20%。 ちなみにタイトル『花様年華』とは、「成熟した女性が満開の花のように輝いている時」を指している。
燃え上がる感情を何とか節度で抗おうとする情感がたっぷりと伝わってくる。そんな中でも象徴的なのが、別れの場面の練習のシーン。これにはこちらまで貰い泣き。ところが二人の最後は隣同士ながらも分厚い壁が遮る場面であって、曖昧なままの終わり方。観客には喪失感だけが残る。やるせないところがむしろいい。
ウォン監督曰く、「子供の父親は観客の想像に任せる。最後にアンコールワットに行ったのは、壁の穴の中に秘密を封じ込める意。」だそうな。それにしても、カンボジアはあまりにも唐突。
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