[コメント] アメリ(2001/仏)
良くも悪くもジャン・ピエール・ジュネの世界。
「おしゃれな映画」にも見えるし「悪意に満ちた映画」とも取れる。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
「たかが人間の世界なんて、こんなもん」というジュネの視線が時々感じられる。 かと思えば、「うさぎ雲」や「水切り」という可愛い表現。
最初の蠅がつぶされるシーンから、引き込まれる。両親の紹介、アメリの過去。 過不足のない、映像による人物描写。語り口の勝利である。
アメリは、のぞき見、不法侵入、私文書偽造と犯罪を繰り返しながら、持ち前の好奇心と正義感から、あくまでも自分の行動倫理によって行動する。 周りのものを幸せにするため、とかいう目的は無い。彼女は自分がそうしたいと思うからそうするのであり、世間の常識とかにまるっきり囚われてない。 欲望のままに生きている自然児であり、行動によって学習する。 幸せを手にしたかに見えるラスト・シーンも通過点に過ぎない、と思う。
現実の世界を、もっと破天荒に砕いて欲しかった。 ジュネなら出来た筈。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (13 人) | [*] [*] [*] [*] [*] [*] [*] [*] [*] [*] [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。