[コメント] ハッシュ!(2001/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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人が言葉を発する前に出来る「間」がすっごく出てる。言葉を発するときって一種の覚悟というか勇気、勢いが必要な場合があると思う。特に、会話においての表現が苦手な人は必要だと思うし、重要なことを相手に伝えようとするときは皆そうだと思う。言葉を選ぶというか、一言一言を自分自身で納得して発するというか・・・、そんなときに生じる「間」がすっごく出てたと思う。
特に片岡礼子さんの発し方がとても好き。予告編でこの発し方をみて「観てみたい!!」って思った。そして予告編よりよく出てた。予告編よりシーンがよく観える映画っていい映画だと思う。もちろん期待度の問題だけど・・・。
とにかく、表現が苦手な自分はほんとにある種の共感を得た。「えっ!!」とか「うッ!!」ってかんじの質問をされたときのあのしどろもどろ間。それが伝わってくるから無音の「間」が気にならず、むしろおかしい。「あっ、困ってる」てな具合で愛らしくみえるし、「そうそう」って具合で面白い。 初めて者同士に出来る「間」。かくしつがあるもの同士に出来る「間」。とにかく人と人とが接するときの「間」が上手く出てると思った。
もちろん内容も面白かった。珍しい三角関係。ゲイという存在を決して特異に表現せずに、ほんとに普通の人であるんだと思った。でもなんかコケティッシュというかおかしいんだけど、キャラクターとしてリアルに「人」として描いているし、バカにしたものじゃなく微笑ましい笑いが自然に出ていた。つぐみのキャラクターも痛いほど伝わってきたし、ほんとに他のキャラクターもいい感じで生き生きしていた。
凝った撮り方や編集はないのに、キャラクターと内容でこんなにも面白い映画が出来るんだなって、映画の奥深さを知った。とにかく好きですこの監督。。
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