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[コメント] その男、凶暴につき(1989/日)

あの‘昭和の爆弾’中上健次は、これを初めて観た時、たまらなく嫉妬を感じたという。時は1989年=平成元年、ここから、‘平成の爆弾’北野武は映画を絨毯爆撃=アジテーションし始める。

北野武の映画はどんな映画にも似ていない。北野映画という1つのジャンルなのだ。

江戸川乱歩賞作家・野沢尚原作の『その男、狂暴につき』は、本来ウェルメイドなミステリー小説である。ところが、だれがこの北野映画を観て「ミステリー」だと思うだろうか。もちろん、かと言って、「ヤクザ映画」(深作欣二が監督していたらそうなっていただろう)でもないし、通常の「ヴァイオレンス映画」とも違う・・・ジャンル分け不能の北野映画。

映画史とは無縁の場所で、とりあえず北野映画は始まった。

(評価:★4)

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