早川保の映画ファンのコメント
嵐を呼ぶ十八人(1963/日) |
展開に大した面白みはないが少年労働者たちの豪放な描写が良い。共通の敵を意識することでしか育まれ得ない団結は、愛とも友情とも成り得ない、モロく儚いものであるけれども、しかし、彼らにはそれが必要だった、ということだろう。 (町田) | [投票] | |
いつものアンチロマンな作劇が、まるで嵐を呼ばない日雇いと労組の軋轢という主題に絶妙にハマっている。マーチングバンドの件は、人間を人間以外に解体するを旨とする吉田喜重にして例外的に優しい描写。さすがに十八人が不憫だったのだろう。 (寒山拾得) | [投票] | |
高度経済成長に取り残された人々を丹念に描いてはいるが、「だから、何?」って感じ。登場人物たちがギャーギャー騒いでうるさいだけで、演出自体は淡々としてるので、事件が起きても嵐と言う程には感じない。['04.6.28ラピュタ阿佐ヶ谷] (直人) | [投票] | |
十八人の名前(役名)すらないガキどもが、疾走する画は何ものにも代えがたい。由来不明の勢い。吉田喜重によって、というよりむしろ偶然によって産まれた傑作か。 [review] (オノエル) | [投票(3)] |