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浦山桐郎の映画ファンのコメント

港の乾杯 勝利はわが手に(1956/日) 青春の門(1975/日) 太陽の子 てだのふあ(1980/日) 非行少女(1963/日) 龍の子太郎(1979/日) 私が棄てた女(1969/日) キューポラのある街(1962/日) 青春の門 自立篇(1977/日) 夢千代日記(1985/日)が好きな人ファンを表示する

流れる(1956/日)************

★5時の流れの非情に翻弄される花柳界の灯の、嵐を前にした輝き。山田五十鈴のごとく芸者衆を自らの芸で語り得る女優はもはや出まい。そして終始我を殺した田中絹代の女中が、雄弁にこの世界のディテールを物語る。最期を迎えた花街の縮図は、こんなにも切ない。 (水那岐)[投票(3)]
★5豊穣な時代のあとの斜陽の鈍色の残光。山田栗島の放つ黴た残り香と新たな世代岡田高峰の香しき風。その絶妙なアンサンブル。廃れてゆくことへの諦念は美しきかな。そして、微かにせよ息づく新たな時代への希望の奥ゆかしさも。 (けにろん)[投票(1)]
★5固唾を飲んで画面から眼が離せなくなる二時間。出演者全員が素晴らしく、そう仕組んだ成瀬の演出、中古の美術、玉井の撮影。あの親娘、きっと、どっこい生きて行くんだろうけれど、胸が詰まる。 (動物園のクマ)[投票(2)]
★5華やかな過去を持ちながら成功者(栗島・賀原)の威光と、時の重圧に耐え忍ぶ中年女(山田・杉村・中北)たち。それを目の当たりにしながら将来を生きる若い女(高峰・岡田)たち。彼女らを気遣いながらも醒めた目で見つめる女中(田中絹代)。 [review] (ぽんしゅう)[投票(4)]
★5成瀬の集大成といえる日本映画の名品。傾き始める柳橋の遊郭に日本の滅びを描く。なんといっても女優の演技でしょう。 [review] (セント)[投票]
★5成瀬の演出は完璧だ。この厳しさはどうだ。この人物達へのキャラクタリゼーションはどうだ。余りの凄さに声を出して喜んでしまった。田中、山田、杉村、高峰、栗島、皆とんでもなく凄い!ラストが曖昧なのが辛いが、これも見事な突き放し。 (ゑぎ)[投票(8)]