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ジェルジ・ズーフの映画ファンのコメント

悪童日記(2013/独=ハンガリー)が好きな人ファンを表示する

独裁者と小さな孫(2014/グルジア=仏=英=独)************

★4子供にも充分理解できる、きわめて平易な寓話。しかしだからといって子供騙しにおさまることもなく、物語は衒学を避けてマフマルバフの訴えをストレートに表に出す。決して「お花畑」の住人の戯言ではなく、監督は混迷の母国にこそ必要な「負の遺産の連鎖」の撤廃を高らかにうたう。これは彼の真っ当な勇気こそを意味する血を吐くような叫びだ。 [review] (水那岐)[投票(2)]
★4多分に寓話的導入からリアリズム世界になだれこむ訳だが舞踏人形と化した孫の愛らしさと独裁者の意外な処世テクがシビアな現実との緩衝となっている。それでも何万人も殺戮した男は惨殺されるべきとの思いを噛み殺し未来の希望に仮託したい。そういうダンス。 (けにろん)[投票(2)]
★5同床異夢の男たちの円陣を追うキャメラが素晴らしい。映画でしか描けない理想が確かにある。 [review] (寒山拾得)[投票(4)]
★3架空の舞台の構築に社会科学的なこだわりがない上で風刺を行おうとすると文体がマンガになりかねない。マンガであることは老人のサヴァイヴ能力を魅惑的に見せてくれるが、この老人が魅力的になるほど、苛政を行う人物像と矛盾を来してしまう。 [review] (disjunctive)[投票(2)]
★4冷徹な画面が怖い怖い映画だが、同時に、例えば、手を繋ぐ、手を放す、手で目を隠す、耳を塞ぐ、耳に手をあてるといった手の描写、或いは灯りや火といった光の道具立てを使ったシーンなど、繊細な演出の連続で、目が離せなくなる画面の映画だ。 [review] (ゑぎ)[投票(4)]
★3どうも腑におちない。独裁者もまた人なり、で良いのか。悪は悪だし、罪は罪だろう。寓話を語るまでもなく、現実に権利を奪われた民が苦境にあえいでいるのに。特権少年は何も知らずに、ただ踊っていればいいのか。世界中で子供の命が容赦なく奪われているのに。 [review] (ぽんしゅう)[投票(1)]
★4孫のストレートな質問に対する大統領の応え(信念)が徐々に揺らいでゆく演出が圧巻。登場人物の視線や風景、音など被写体すべてから、監督の訴えが伝わってくる。胸がつぶれます。 [review] (jollyjoker)[投票(3)]