★5 | イジワル婆あちゃん水木洋子とヤルセナキオの絶妙な相性が産んだ傑作。紙風船は落下することなく浮遊し続け、ふたりの勝負は永遠に続くだろう。 [review] (寒山拾得) | [投票(5)] |
★4 | 驟雨のシーンは冒頭に1回くるだけか。このシーンの佐野周二の視線の動きから照明の変化へとつながる演出には驚かされた。しかし、このシーンの前にも原節子の視線の移動で佐野周二の立ち位置の変化を鮮やかに示し、かつ観客にちょっとした戸惑いを覚えさせる演出がある。 (ゑぎ) | [投票(3)] |
★5 | 成瀬からは多くを学ぶことができる。美術・照明・脚本などあらゆる要素が演出と密接に関わり合っている様。またはその隠れた前衛性。 [review] (赤い戦車) | [投票(2)] |
★4 | 単調になりがちな会話劇に繊細な視線と、短くも大胆なエピソードを巧みに挟みこむことで、一気に映画的リズムを確立し物語に引き込んでいく構成と演出が見事。後は心の中でニヤニヤ苦笑しながら、彼らが繰り広げる痴話喧嘩的煩わしさを楽しめば良い。 (ぽんしゅう) | [投票(1)] |
★5 | 断片の集積で小さな世界の混濁と無常を余すことなく描いた脚本が素晴らしいのだが、それでも東宝的微温庶民掌話になりかねぬところを成瀬のニヒリズムが全篇呪縛のように覆い痛烈。結果小粋なラストも輝く。カメラも良く同年の『流れる』とピークを形成。 (けにろん) | [投票(3)] |