★2 | 港町紳士録(1979/日) | 横須賀に1年ぶりに帰港したマグロ漁船から降り立った身長2メートル、体重100キロの巨漢、赤鬼のジョー(千田孝之)は小料理屋「ひょうたん」に直行する。彼はそこの娘、咲子(友里千賀子)に惚れているのだが告白できず、その懊悩を咲子に言い寄る男達を片っ端から血祭りに上げることによって解消するのであった。しかし、父金造(ハナ肇)の心配をよそに咲子は今日も趣味の自然音の録音に出かけ、そこで高校時代の生物教師、星(吉幾三)と再会するのだが…。『男はつらいよ』の併映作として連作された吉幾三主演作で広瀬襄監督第6作。 | [投票] |
★2 | 黒い神と白い悪魔(1964/ブラジル) | 大地主制度下のブラジル。牛飼いのマヌエロ(ジェラルド・デル・レイ)は余りの仕打ちに地主のムーライス(アントニオ・ピンドゥ)を殺してしまい、妻ローサー(イオナ・マガリェイイーンス)と山に逃れる。そして、神父シバスチャン(リーディオウ・シルヴァ)率いる宗教集団の仲間になるのが、彼等は抗政府のゲリラ集団だったのだ。しかし、地主たちは殺し屋アントニオ・ダス・モルテス(マウリシオ・ド・パーレ)を雇うと討伐へ差し向ける…。66年サンフランシスコ映画祭大賞受賞のグラウベル・ローシャの監督第4作。 | [投票] |
★2 | ハウス・オブ・ザ・デッド(2003/独=米=カナダ) | 孤島での乱痴気パーティに参加すべく港にやって来たサイモン(タイロン・レイツォ)、アリシア(オナ・グローアー)、グレッグ(ウィル・サンダーソン)、シンシア(ソーニャ・サロマ)、カルマ(エヌーカ・オークマ)の5人の若者達は船に乗り遅れてしまった。自費で船をチャーターすべく居合わせたサリッシュ(クリント・ハワード)という船員に頼むが、言下に拒否される。その島は「死の島」として恐れられていたのだ。しかし、船長カーク(ユルゲン・プロホノフ)が現れ彼は金を積まれると遂に承諾したのだが…。人気シューティングゲームの映画化。 | [投票] |
★2 | ダスト・デビル(1992/英) | アフリカのナミビア砂漠で起こった猟奇連続殺人を捜査中の警官ベン(ゼイクス・モカエ)は呪術師ジョー(ジョン・マチキザ)から事件の下手人は人間の魂を集めるダスト・デビル(砂漠の悪魔)だと告げられる。そんな折り、奔放な生き方を志向する人妻ウェンディ(チェルシー・フィールド)が家出しナミビア砂漠を車でぶっ飛ばしているとジッチハイカー(ロバート・パーク)を乗せるハメに…。そして、2人はモーテルにしけこむのであったが…。リチャード・スタンリーの監督第5作。 | [投票] |
★2 | ICHIGEKI 一撃(2004/米) | 米政府機関の元エージェントのウィリアム(スティーヴン・セガール)はカナダ山中で隠遁生活を送っていたが、実はポーランドの孤児院の少女イレーナ(アイダ・ノヴァスクカ)と文通しており、それが生き甲斐でもあった。しかし、その孤児院は国際人身売買組織の隠れ蓑であったのだ。組織と結託した元傭兵ファイザル(マット・シュルツ)の魔の手が伸びてイレーナ他適齢期の少女たちはネットオークションにかけられる為に連れ去られる。手紙が途絶えたイレーナの身を案じたウィリアムはワルシャワへと飛ぶが…。『DENGEKI 電撃』『奪還 DAKKAN』『撃鉄 GEKITETZ』に続く邦題2文字熟語シリーズ第4弾。 | [投票] |
★2 | ズームイン 暴行団地(1980/日) | 地方を転戦する競輪選手の妻、冴子(宮井えりな)は夫、巧一(松風敏勝)の不在中に嘗ての恋人でピアノ調律師の隆也(志賀圭二郎)と逢うことになり、彼の住む団地を訪れる途中、黒のトレンチコートの暴漢に強姦されてしまう。しかし、放心状態の冴子は隆也の部屋を訪れ、激しく燃え上がると心癒されるのであった。が、その後、その団地では連続婦女暴行殺害事件が勃発。現場にはピアノ調律に使うニードルが残されていたのだが…。黒沢直輔の監督デビュー作。 | [投票] |
★2 | 女のみづうみ(1966/日) | 結婚して8年を経た宮子(岡田茉莉子)は仕事一筋の夫、有造(芦田伸介)に物足りず、若き室内装飾家、北野(早川保)と情事を重ねていたが、情事の際のヌード写真のネガを帰宅途中に暴漢に奪われる。やがて、かかってきた脅迫電話に従い地方の町に呼び出された宮子の前に桜井銀平(露口茂)という男が現れたのだ。桜井は嘗て生徒に手を出して放校された女子校教師で何を要求するでもなく自分の身の上を語り出す…。川端康成原作を脚色した吉田喜重の監督第8作。 | [投票] |
★2 | 瀧の白糸(1933/日) | 明治26年。金沢に乗り込んだ水芸一座の看板スター瀧の白糸(入江たか子)は馬車の御者をしている苦学青年の村越欣弥(岡田時彦)と巳辰橋で出会うと事情を聞いて深く同情し仕送りを約すと彼を東京に送り出した。しかし、一座の若者新蔵(見明凡太郎)と看板娘撫子(滝鈴子)の恋情を見て駆け落ちを手助けしたことから親方南京出刃打(村田宏寿)の恨みを買う。やがて秋が来て水芸に閑古鳥が到来、金に窮した白糸は高利貸岩淵(菅井一郎)のもとへと向かうのだが…。都合6度映画化された泉鏡花原作の新派劇の2度目の映画化。溝口健二の監督第55作。 | [投票] |
★2 | フルムーン・イン・ニューヨーク(1989/香港) | ニューヨーク。台湾から女優を目指してやって来たシャンピン(シルビア・チェン)は12年間ものあいだオーディションを受けていたが未だに芽が出ない。彼女の恋人の下宿のオーナー、フェンチャオ(マギー・チャン)は不動産と株式投資とで稼ぐ香港出身のキャリアウーマン。又、中国から結婚の為に渡米したチャオホン(スーチン・ガオワー)は見知らぬ街で孤独に苛まれる。彼女の夫も又フェンチャオと顔見知りであった。そんな3人の女たちは何時しか知り合いお互いの悩みを語り合うようになる…。89年台湾アカデミー賞7部門受賞のスタンリー・クワン監督第3作。 | [投票] |
★2 | 童謡物語(1988/日) | 養蜂業を営む有島(井川比佐志)は妻弘子(倍賞美津子)と息子覚(雨笠利幸)と弟子の小林(光石研)と一緒に南から北へと毎年のように花を求めて移動し続けなくてはならない。小5の覚は転校の繰り返しであったが、信州の学校で同じ東京出の由子(井戸沼純子)と仲良くなる。彼女の父は蒸発し母は出稼ぎで祖母に預けられているのだった。そんな或る日、有島の同業者の有島(蟹江敬三)が訪ねて来るのだが…。吉村昭の「養蜂乱舞」を映画化した森川時久の監督第8作。 | [投票] |
★2 | 新宿酔いどれ番地 人斬り鉄(1977/日) | 10年のお勤めを終え娑婆に復帰した大門(成田三樹夫)組の鉄治(菅原文太)を迎えたのは弟分の出世と新宿の変貌と嘗ての愛人春美(生田悦子)の失踪であった。荒れる鉄治を大門は柳田(名和宏)組との抗争激化の福生へと送り込む。彼に従うのは元刑事の昇(舘ひろし)と元ボクサーの次郎(ジョージ高野)と元レーサーの数男(にしきのあきら)達半端者ばかりであった。鬱憤晴らしに暴れまくる鉄治は春美と再会するが彼女は柳田組福生支部の竹内(地井武男)の情婦になっていたのだ…。小平裕の監督第5作。 | [投票] |
★2 | 海燕ジョーの奇跡(1984/日) | 琉球連合から破門された島袋(内藤武敏)一家は解散に追いつめられ末端のチンピラたちは行き場を失い連合との衝突を繰り返していた。フィリピン人との混血児ジョー(時任三郎)もその1人であったが弟分をリンチされ報復で連合理事長の金城(鈴木瑞穂)を射殺し恋人陽子(藤谷美和子)に助けられ逃亡の途についた。そして、全共闘崩れの上勢頭(田中邦衛)の差配でフィリピンに密入国しマニラ裏世界の顔役与那嶺(原田芳雄)の下で働き始めるのだが…。実話をルポルタージュした佐木隆三原作による藤田敏八の監督第29作。 | [投票] |
★2 | 生きてはみたけれど 小津安二郎伝(1983/日) | 監督小津安二郎が逝って20年。俳優笠智衆は彼の墓を訪れる。そこで彼が見たものは墓碑に刻まれた「無」の文字であった。彼の作品の名場面に織り交ぜ関わりのあった俳優、スタッフ、評論家、知人、そして、代用教員時代の教え子の数々の証言に依って小津の60年の生涯が解き明かされていく…。松竹大船でプログラムピクチャーを撮り続けた井上和男の監督第19作。 | [投票] |
★2 | ロケーション(1984/日) | ピンク映画のカメラマンのべーやん(西田敏行)は女房の女優、奈津子(大楠道代)がクランクイン間際に常習の自殺未遂を起こしてポン友のシナリオライター、紺野(柄本明)に奈津子を預けてロケ隊に合流したが、代役、笛子(麻生隆子)は裸を嫌がり逃げ、やって来た奈津子も役に立たず、ジーナ(イヴ)を代々役にしたが逃げられる。ロケに借りた連れ込み旅館の女中、笑子(美保純)を急遽、更なる代役に立て撮影を続行するが監督の原(加藤武)が喘息で入院してしまう…。森崎東の監督第16作。 | [投票] |
★2 | 赤坂の姉妹 夜の肌(1960/日) | 鳴海夏生(淡島千景)がマダムを努めるバー「しいの美」は近年、赤坂で頭角を現してきていたが共に働く妹の秋江(新珠三千代)は夏生の男とあらば見境無く利用する生き方に疑問を抱いていた。そんな折、信州から末妹の冬子(川口知子)が上京、2人と同居を始める。自動車会社副社長の阿久井(田崎潤)からせしめた300万円で店の拡張に成功した夏生は政界の大物、植谷(伊藤雄之助)を利用して老舗「照井」の乗っ取りを画策していくが…。川島雄三の監督第41作。 | [投票] |
★2 | 悪魔の教団 レッド・モンクス(1988/伊) | 美しき女流画家ラモーナ(ララ・ウェンデル)はロベルト(ジェラルド・アマト)と結婚して郊外の屋敷に連れて来られた。しかし、夫ロベルトは何故か夜の営みを拒むのであった。異様にも屋敷にはラモーナと同じ顔の女性の絵が飾られ、地下室には人骨があった。そして、ラモーナは夜毎の悪夢にうなされるようになる。そんな或る日、彼女は見知らぬ青年(クラウディオ・パシフィコ)に突然犯されるが、何故か親近感を覚えてしまうのであった…。ルチオ・フルチ門下のジャンニ・マルトゥッチ監督第5作。 | [投票] |
★2 | マタギ(1982/日) | 秋田県、根子村。70年間を村田銃1挺で通して来た老マタギの平蔵(西村晃)は、今では目も弱り村人たちの冷笑を浴びていたが、孫の太郎(安保吉人)だけは平蔵を尊敬してやまないのであった。愛犬シロが子を産んだ年に病で死んだ為、平蔵と太郎は売れ残ったチビを猛特訓してマタギ犬として使えるようにしようとした。しかし、猟犬大会では熊に怖じ気づいて惨敗。平蔵も射撃大会で冴えない結果に終わる。そして1年後。村の娘が熊に襲われた…。82年毎日映画コンクール男優演技賞受賞。 | [投票] |
★2 | 悪魔の部屋(1982/日) | 日本のホテル王として君臨する伏島京太郎(内田良平)の御曹司、裕之(堀内正美)の新妻、世志子(中村れい子)は、或る日、突然、中戸川不時(ジョニー大倉)と名乗る男に誘拐され、ホテルの1室に監禁されたのであった。暴力的に犯され凌辱され続ける日々。食事と排泄とSEXのみが延々と繰り返される。実は中戸川は嘗て伏島の強欲な事業拡張の為に潰された旅館の1人息子だったのだ。彼は伏島に電話をし身代金を要求するが、予想外に冷淡な反応を返される。そして、そのとき世志子の中で何かが変わった…。曾根中生の監督第38作。 | [投票] |
★2 | この子を残して(1983/日) | 第2次大戦末期の1945年8月7日。長崎医大放射線科の永井隆(加藤剛)はレントゲンの浴び過ぎから自らの余命が幾ばくもないことを悟り妻緑(十朱幸代)にそのことをうち明け10歳の息子誠一(中林正智)と5歳の娘茅乃(西嶋真未)を緑の母ツモ(淡島千景)の下に疎開させた。8月9日。疎開先で川遊びをしていた誠一は長崎市街地上空の空が光るのを目撃、時を置かずして突風が襲いかかって来た。街に様子を見に行ったツモは夕刻に緑の遺骨を持って帰宅する。その頃、永井は被爆者の救援活動に体に鞭を討って邁進していた…。84年カルロヴィ・ヴァリ映画祭反ファシズム闘士同盟賞の木下恵介監督第48作。 | [投票] |
★2 | どぶろくの辰(1962/日) | 東北地方のと或る道路造成工事現場では砲弾があちこちに埋まっている為しょっちゅう土方が爆死していた。請け負う黒政(香川良介)組の捧頭舎熊(三橋達也)は町で人集めをし、酒飲みの通称どぶろくの辰(三船敏郎)も版場にやって来る。辰にぞっこんの飲み屋の女将梅子(淡島千景)もついて来て彼を追い回すのであったが、辰は彼女には目もくれず、飯炊き女のしの(池内淳子)をめぐって舎熊と争う始末であった。しかし、しのは獄中の夫木田(土屋嘉男)を待ち続け男達には関心を持たないのである。そんな中、遅れがちな工事をめぐって黒政と舎熊は対立していくが…。中江良夫原作の2度目の映画化。 | [投票] |