A | ★5 | 仁義なき戦い 代理戦争(1973/日) | 代理戦争の傀儡たる腹黒親爺どもの傍らで尖兵として対峙しつつも裏取引を画策し続ける男どものめくるめくカオス。その混沌の後方から現れた旭や梅宮が知らぬ間に中心に居座る役者オーラの至福。シリーズ最高峰。面白くってため息が出る。 | 投票(4) |
A | ★4 | 仁義なき戦い(1973/日) | キャラ立ちした梅宮と松方の挿話2部構成を縦走する文太の立ち位置が退き過ぎず出過ぎずで、ド太い骨子になってないのが弱いと見えて実は微妙に味があるという深淵なキャラ付け。深作も笠原もそんなこと考えてないらしいのも又良い。 | 投票(5) |
A | ★4 | 仁義なき戦い 頂上作戦(1974/日) | 大局を知らぬ尖兵たちの殺し合いと騙しあいが入り乱れたシリーズの第3部と本4部で描かれる代理戦争の顛末はラストの文太・旭の台詞で祭の終焉とでも言うべき徒労と挫折をもって完璧に締めくくられた。大向うを唸らせる大団円を牛耳る役者魂の相克。 | 投票(3) |
A | ★3 | 仁義なき戦い 広島死闘編(1973/日) | 騙し騙されの狂騒の中を全力で駆け抜ける疾走感がシリーズの肝だと感じているので、番外篇的に鉄砲玉の人生に焦点を絞った本作には余り魅力を感じない。しかし、火傷しそうな千葉のオーラと対称的な成田の冷気。傍系人物は役者が揃っている。 | 投票(1) |
A | ★3 | 仁義なき戦い 完結編(1974/日) | お祭り騒ぎの後の衰亡の歴史を綴った後日談的な寂寥。金子という隠し支柱が消えベクトル無き内部抗争の行き詰まり感は3度目の登板の松方や大友役の宍戸への交代によっていや増される。新たに政治結社化する流れが時代の終焉を醸し出し悪くない。 | 投票(1) |
B | ★3 | 新仁義なき戦い(1974/日) | 「仁義」を失い「任侠」を切った筈の「実録」に残滓とも言うべき若山を引っ張ってきたことが斜陽感をいや増させる。その彼が露骨にえげつないことやりまくるのは無残。そして結局とっ散らかった覇権抗争を直に統べるのは文太じゃない。その点は踏襲。 | 投票 |
B | ★3 | 新仁義なき戦い 組長最後の日(1976/日) | 新シリーズ3部作では最もまとまりがあるが、登場人物たちが義と侠の間で煩悶せざるを得ないあたりテイストが実録から任侠に逆戻りの感。材料出尽くしの果ての後退にしか見えないところが苦しいところだ。 | 投票(2) |
B | ★2 | 新仁義なき戦い 組長の首(1975/日) | やりすぎとも思える山崎努のシャブ中演技。最早、自虐を通り越し暗黒の深淵に見る者を引きずり込むようだ。正直、こういうのが出てくるとしんどい。シリーズのネガティヴな暗部を拡大したかのような異色作。 | 投票(2) |
C | ★3 | 新・仁義なき戦い。(2000/日) | 原シリーズが集団劇のマスヒステリーから望まずとも個の対立が浮かび上がるのに対し本作は冒頭から物語を規定してしまい定型化してしまってつまらない。曽根晴美等の旧世代と小沢を筆頭とした新世代の織りなすコラボが想外に良いだけに残念であった。 | 投票(1) |
C | ★2 | その後の仁義なき戦い(1979/日) | 役者は揃ったが、組織の川下で青春ものめいた友情とかをチンタラやってるだけで包括的な組織論に波及しないのでは「仁義なき戦い」の冠が泣く。笠原イズムはもっとドライでクールであった筈。工藤演出もTVの段取り感が抜けず大ざっぱな定型に終始。 | 投票(2) |