[コメント] 麦秋(1951/日)
「そうか」「そうよ」「ね〜え」おっとりとして口数が少なくて。だからその言葉の裏にある本音を覗いてしまった。それだけ・・目は口ほどにものを言う。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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狭い台所、女の居場所はそこなのかしら? こっちの畳みが空いているんだから、こっちに座りなさいよ。 ・・・と言いたくなってしまった間宮史子三宅邦子に。
気が付くと台所に居る、そこに志げ東山千栄子も寄ってくる。紀子はお茶漬けを食べる。 紀子の縁談相手をアヤ淡島千景とこっそり覗きに廊下を歩く、その先はなんとまた台所。(笑)
男どもの愚痴や高いケーキの代金を折半しようと相談するのも台所。 これはひょっとしたら一番落ち着ける場所。
姑の志げが何気なく漏らす、娘は田園調布辺りで芝生の生えた庭を持つ奥様になるのかと思ったと。嫁の史子にしてみたら「私はこの家で、舅、姑、小姑までも一緒に暮らしているのですよ」「みんな、紀子紀子って!私は・・・私はショートケーキがたらふく食べたい」と叫んでいるのが目の動きで読みとれた。(笑)
史子にとって台所に立つことは、案外ほっとした時間なのかもしれないね。
紀子と歩いた砂浜で、「私は何も考えずにお嫁に来た」と呟いた史子。 大和に越した舅たちが映し出された時、夫と子供たちだけになった鎌倉の家が思い浮かんだ。
それでも、史子は台所に座っているのだろうか。
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