[コメント] マグノリアの花たち(1989/米)
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ルイジアナ州の小さな町の美容室。 今ひとつつかみどころのない夫と暮らす、経営者で姉御肌、でもでしゃばりはしないトゥルービー。 前夫とのいざこざからか狂信的クリスチャンとなるきまじめな従業員アネル。 重い糖尿病を煩う顧客のシェルビーとそんな娘を過剰に心配する母マリン。 ちょっと変わり者で口の悪い、けれどもそこがチャーミングなウィザー。 明るくふるまいつつもどうしても孤独を感じてしまう元町長夫人クレリー。
シェルビンの結婚から出産、死を通して、彼女たちのそれぞれの生き方を四季の行事を背景に描いていく舞台劇の映画化。
結婚式の場面の素朴な華やかさが心地よく、また、アルマジロのケーキは理解不能の演出でおもしろかった。 とても地味なアネルがだんだんキレイになっていくところも興味深いし、結婚式前の美容室で、シェルビーが「ピンク色が大好きなの! ピンクは私の色よ!」と言う場面がちゃんとお葬式の場面に通じていくなど脚本がよく練られている。
どの場面もよかったが、特にお葬式前後のシーンは素晴らしく、サム・シェパード演じるトゥルービーの夫がシェルビーのお葬式に参列すると言いだす場面でホロリとし、式直後の母マリンによる悲しみの吐露(というよりも感情の爆発)にホロリとし、そこを笑いで逃げ切った後のウィザーとクレリーの友情にホロリとする。
大女優の共演ということで公開当時は話題となったようだが、確かにどの役者も素晴らしい。
サリー・フィールドやシャーリー・マクレーンはもちろん、ジュリア・ロバーツの発作の演技にもびっくりした。
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