[コメント] 黄泉がえり(2002/日)
素敵な余韻の残るエピソードをメインの商業的なエピソードが土足で踏みにじっていく。PS、主演は哀川翔ですよね?
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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自身に置き換えて観る。自分の最愛の者がふらりと黄泉がえってくれたらと。
与えられた時間を存分に活かしたい。語り合ったり、微笑みあったり、と。それは静かで平穏な時間だろう。家族だったり、恋人同士だったり。
だから、山本圭壱兄弟のキャッチボールに涙し、哀川翔のやるせない気持ちに動揺する。田中邦衛の初めてとなる家族団欒を想像し心がなごむのだ。そして描かれることはなかった多くの家庭での笑顔を想像する。
この静かな時間の描写だけでも私的には充分であった。枝葉である素敵なエピソードの積み重ねだけでも本作を観る価値はあった。残念だったのがメインとなるエピソードのドタバタ振りである。こうでもしないと映画的には面白くならないのだろうが、素敵な静かなる自身のエピソードに想いを馳せていられなかった。ちょっとうるさ過ぎたんじゃないだろうか。
『異人たちの夏』と共通の感想だが、素敵な余韻の残るエピソードをメインの商業的なエピソードが土足で踏みにじっていく、そんな気さえするのだ。 そして誰もが指摘するであろうラストのコンサートは商業臭さがあまりにも突出したのは明白だ。・・・3曲フルコーラスは目に余った。
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