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けにろんさんのコメント: 投票数順

★3ミレニアム2 火と戯れる女(2009/スウェーデン=独=デンマーク)リスベットが主戦に躍り出たので脇から事件をウォッチするのでなはくなりキャラのカリスマが消失したし、前半を牽引する少女買春は具体的に描かれることなくインパクト乏しい。しかし、淡々として出張らない演出は手堅くて臭味なく臭い出自譚を脱臭している。[投票]
★4ラヴレース(2013/米)煽情的要素は幾らでも盛り込めるのに、リンダの生き方に敢えて解を求めぬ作り手のニュートラルさが良い。彼女には、被虐感は無いし後悔とも無縁なのだ。アマンダは真摯に演じており正直初めて良いと思った。共演者も皆手堅いがシャロンの配役こそ粋。[投票]
★3香港国際警察 NEW POLICE STORY(2004/香港=中国)バーチャルオタクなクソガキどもに遣られっ放しのジャッキーという物語構図からして迎合的で自虐的だ。もはや、能天気でいられないにしても、アナログでリアルな痛みを知る彼が演るべき役とも思えない。そもそも、体技も仕掛けもさ程突き抜けてもいない。[投票]
★3ハミングバード(2012/英)巨悪に挑むというわけじゃないので全く盛り上がらない上に、その小悪野郎のクソぶりをフィーチャーし切れず呆気ない。軸がブレるヒロインへの庇護願望が掻き立てられず、戦場トラウマも機能せず振り使用に留まる。成り替わりの設定のみ少々面白い程度の凡作。[投票]
★3野のなななのか(2013/日)冥界と現身の或いは過去と現在の更にはフィクションとノンフィクションの境界をクロスオーバーする流リアクション編集過多の大林版『田園に死す』乃至は『エロス+虐殺』だが、如何せんデジタルが易さとしか機能せず平板で薄い。題材的には致命的。[投票]
★4クローズ EXPLODE(2013/日)ワイルドサイドな昭和ロックで開巻した物語は豊田十八番のパンキッシュスローへと引き継がれ以後一切澱まない。ワルメン的底浅ではなく地べたからの上昇志向とニヒリズムの噛み合わせの妙。ダサくかっこ悪いことを同じ視線レベルで描けて胡散臭さが無い。[投票]
★3ショウタイム(2002/米)正直ミスキャストなのだと思う。10年前のマーフィと10年後のデ・ニーロなら静と動、重と軽の対比が効いたはず…って言うかどうでもいいわ、こんな既視感バリバリの設定。前作も然りだが、この監督のバディムービーは媚びが見え見えなんだわさ。[投票]
★3赤×ピンク(2014/日)男の子と称される主人公がバリバリ女の子にしか見えぬのがヤボと思ってはいかんのだろう。これはタカラヅカのようなファンタジーなのだ。一方、多田あさみの腋汗がリアリズムを一身に背負い感動的。山口品川等男どもも感化され熱い。[投票]
★3リンカーン 秘密の書(2012/米)銃弾を曲げることはできそうに思えたとしても、暴走する馬群の背中を飛び跳ねながら格闘するのは無いやろう思うし土台面白くも無い。そもそもに吸血鬼ハンターと大統領も兼業するわけでなく職能アンビバレンツな設定も活かされない。トンデモ映画の成り損ね。[投票]
★4マラヴィータ(2013/米=仏)閉じた世界ではならのヤクザ論理を世間のしがらみに適用する危うさを微塵も躊躇しないベッソンに剣呑なアホさを感じぬでもないが、スコセッシデ・ニーロワールドへの子供のようなリスペクトぶり。ならば、出がらしのような世界観も了承できる。[投票]
★3ゲノムハザード ある天才科学者の5日間(2013/韓国=日)新味の無い記憶障害とアイデンティティ喪失のミステリーだが、韓国人監督による日本ロケの巧まざる異郷感が寄る辺無き主人公を取り巻く違和感と絶妙にリンクする。真木中村の日本側2女優の儚い美しさに対しヒョジンのタフネス。ともに良い。[投票]
★4銀の匙 Silver Spoon(2013/日)今更ながらの泰平なニッチ業界少年成長譚なのだが、ヘタに周防矢口の先駆者に並ぼうとせず、寧ろ上島などの緩い廉価品再生に活路を見出したのに好感を持つ。の対峙に至っては賞味期限過ぎの腐りかけ豚肉の熟成的芳香をさえ放つ。[投票]
★3パラダイス:希望(2013/オーストリア=仏=独)風景として矯正スクールは十全に描かれるが、摂食障害は物語の因果律に寄与しない。しかし、思春期少女のセンシティブ心のな揺らめきはヴィヴィッドに捉えられており、深夜の脱走エピソードの刹那感は白眉。ただザイドゥルとしては当たり前に過ぎるのだ。[投票]
★4RETURN(ハードバージョン)(2013/日)半端な原発への言及や極右的コングロマリットの胡散臭さなど相変わらずの原田の信用できなさではあるが、一方アンナ筆頭の極悪3姉妹の千葉=大友イズム継承や椎名のカポエラの粗の見えなさ。歪な魅力には事欠かないがラストはアホかいな。[投票]
★4白ゆき姫殺人事件(2014/日)これ見よがしに「ツイッター」や「ワイドショー」という武器を並べてみたがロクに使わず仕舞で戦いは終わった。シュアに今を抉るセンスは無い。代わりに赤川次郎的昭和思春期因縁話を泥臭さを厭わずに無理くり押しまくる。その開き直りの潔さを一応買う。[投票]
★4ラム・ダイアリー(2011/米)泥酔いも壊れるまではいかぬ匙加減が中米のダラーンとした風土と相まり半端で良い。高等遊民の田舎日記の朦朧とした無為な日々も後から思えば意味を為す的刹那な叙情。無駄が廃された性急な時代に復古されたコークの幻視も無意味に力入るスローライフ映画。[投票]
★4今日子と修一の場合(2013/日)希望を絶たれた人も自己否定との葛藤のなか尚生き続けるしかないわけで、さすれば渡世のしがらみから無縁でもいられない。そのことを直視することは、意味があると思う。3.11は多くの幸せを粉砕したが、救いがたい過去も消し去った。これも事実であろう。[投票]
★3ドーン・オブ・ザ・デッド(2004/米)走ることが当たり前になった時代に見た俺にはインパクトのない「オブ・ザ・デッド」。事の発端から拡散までの序盤30分はザック・スナイダー的画力が曲がりなりにもあるが、あとは凡庸だ。足下に地獄を見下ろしての伝言遊びの刹那。余り趣味じゃない。[投票]
★5パラダイス:神(2012/オーストリア=独=仏)ザイドゥルの哄笑混じりのサディズムがキリスト経由で主人公の遮眼帯を装着したマゾヒズムと黄金率とも言えるバランスで均衡している。仕事へ布教へと赴く駅の定点ショットの埋没の連鎖が嵐の不穏へと一変する鮮やかさ。定型をぶち破る凄まじい絵力だ。[投票]
★3野蛮なやつら SAVAGES(2012/米)どうにもオリバー・ストーンの中腰スタンスが半端で乗り切れない。『Uターン』の頃と変わってない生温さ。野蛮は狂気にクソはど腐れに昇華しきれない。半チクヤッピーギャングが痛い目に合いそで合わない生半可では逆転のカタルシスが生じようもない。[投票]