初見は「知らない人についてっちゃいけません」と叩き込まれた小学生の頃。「あんな妖怪に会ったら絶対逃げる」と思ったし、甲斐甲斐しく妹の面倒をみるサツキちゃんは、同じお姉ちゃんだった私には出来過ぎに見えた。あの頃は大人から見た「子どもらしさ」を押しつけられているようで、この映画があまり好きではなかった（小さいトトロは可愛くて好きだったけれど）。

それが今観ると泣ける。昔気になったはずのシーンがほとんど気にならない。まんまとノスタルジックな気分に浸り、お母さんに会いたがるメイちゃんの純粋さに心打たれる。たぶん、私は自分が子どもの頃の気持ちを忘れてしまった。

10年くらいたって私が親になったなら、是非子どもと一緒に観てみたい。きっとまた違う見え方がしてくるのだろう。子どもはこの映画を気に入るだろうか。ちょっと今から楽しみだ。