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[コメント] ガタカ(1997/米)

不適正者(障害者)を美しい世界観と共に綺麗に描いてくれて嬉しかったです。
さいた

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







身体障害者は健常者と違い何かしらの不自由を背負って生きてます。当然、健常者よりも苦労を強いられる毎日です。しかしながらそんな苦労よりも嫌な事は、障害を冷ややかに見る世間の目だったりするのです。

「他人が自分の事を見て、どう思うだろう?」

「心のどこかで健常者は障害者を区別するんだろうな?」

この疑問はどこまで言っても付き纏います。実際に健常者とは違う事くらい障害者は承知しています。だけどそれを認めるのが怖いのです。でも認める事が先に進む第一歩だと言うことくらいは分っています。確かに第一歩は怖いです。他人と自分が違う事を認めるのが怖いです。でも勇気を出して踏み出す事が出来たなら精神的に強くなれるのです。まずは自分の障害を堂々と他人に見せる事から・・・。

怖がらないで。勇気を出して。不適正なんて関係無いよ、だって、みんな同じ人間だから。そんな事をユマ・サーマンイーサン・ホークの髪の毛を風と共に飛ばしたシーンで伝えているような気がしました。

僕は軽い吃音症状を持って生まれました。上記の言葉は大勢の障害者に向って言っているのと同時に自分にも言ってます。世間には僕よりも重い障害を持った人達が沢山居ます。そんな僕が言うのは、おこがましい事かもしれませんが「ガタカ」は優しいドラマです。ジュード・ロウイーサン・ホークの美しい容姿と、無機質で綺麗な画面構成が、身障者が観たとしても重荷にならないドラマにしているのです。仮に生々しい演出と脚本だとしたら辛すぎて観る事が出来なかったでしょう。

「ガタカ」SFという形をとった素晴らしい人間愛のドラマだと思います。

(評価:★5)

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