アグスティン・アルモドバルの映画ファンのコメント
水那岐のコメント |
オール・アバウト・マイ・マザー(1999/仏=スペイン) | 女は強し。さらに母は強し。オカマさんであっても男は弱し。 | [投票(6)] | |
バッド・エデュケーション(2004/スペイン) | ほとんど男しか登場しない愛欲のパズル。その爛熟美に酔わされる。サハラを演じるガエル・ガルシア・ベルナルの女装の、あの堂に入った見事さといったらない。同様に劇中劇の神父も、堕落した聖職者のストイックな仮面が出色(現実の神父は一見ニコルソンかと思ってしまった:笑)。ストーリーのピカレスク的要素はアルモドバルの面目躍如。 | [投票(2)] | |
トーク・トゥ・ハー(2002/スペイン) | マザコン、ホモ、ストーカーと、今ふうに言ってしまえばイタイ男の代表のようなハビエル・カマラだが、愛情に対して純粋であり過ぎた男だったとは言えないだろうか。 [review] | [投票(4)] | |
抱擁のかけら(2009/スペイン) | 民族に備わるとめどなき執念の深さと恐ろしさを直視させられる。敵同士の男たちはひとりの美女を巡って幾つもの人生を狂わせながら、深淵に向かって墜落してゆく。この執念は限りなく人間臭く、残酷と異常な愛を巡って比類なき手腕を誇るアルモドバル監督、未だ健在なる演出力を認めずにはいられない。寓話的世界の中で人々はいかに凄まじくも美しい執着心を露わにすることであろうか。 | [投票] | |
ボルベール 帰郷(2006/スペイン) | どうしてペネロペ・クルスには、ああまで血赤(クリムゾン)色の風情が良く似合うのだろう。「VOLVER」のヴォーカルは胸に深く突き刺さって紅い軌跡を引きずりつつ虚空に消える。 [review] | [投票(5)] | |
神経衰弱ぎりぎりの女たち(1988/スペイン) | 性同一性障害かと思われるほどに、アルモドバルは理想化された女を女目線で撮るのが巧い。怪物の様な女達を動かすために物語は悲劇にも喜劇にもなる。その境界線上に仕掛けられた地雷の上をスキップするこの監督、やはり只者ではない。 | [投票] | |
アタメ 私をしばって!(1990/スペイン) | さすがは変態(?)の味方、アルモドバル監督!スキャンダラスなファーストシーンからサイコホラーに突入と思いきや、このラストシーンは何事だ? [review] | [投票(2)] | |
人生スイッチ(2014/アルゼンチン=スペイン) | コントのオムニバスと判断していたので、日本演芸的なハッキリしたオチを期待してしまい肩透かしを食らった。ブラックユーモア風の1と3はともかく、あとはもう少しヒネリが欲しかったのは所詮ないものねだりだろうか。そして3は『激突!』の劣化版としか見えないあたりがかなり残念。「感動のラスト」なんて情報を信じてガックリきた俺としては、事前情報など百害あるのみと認識し直した。 | [投票] | |
死ぬまでにしたい10のこと(2003/カナダ=スペイン) | アンの望みは贅沢に過ぎたかもしれないし、その総てを叶えることには幸運の手助けが大いに必要とされたことだったろう。だが、それが総ての愛するものに死のかなしみを与えるまえに打つ手であることを考えれば、許されるべき贅沢と言ってよい筈だ。 [review] | [投票(17)] |