★3 | にっぽん三銃士 博多帯しめ一本どっこの巻(1973/日) | 東京から行方定めず貨物列車に乗ったチューさん(小林桂樹)、ヤギさん(ミッキー安川)、イッちゃん(岡田裕介)の三人は、どうやら博多に来てしまったようである。彼らはそこで、自称「博多の夜の女王」カラスのお新(市川翠扇)の暖かい歓迎を受ける。彼女が取り仕切るスラム街は、残り物のビールをブレンドし、商品化することで命脈をつないでいたのだ。それを面白く思わないウルフ興業の用心棒・北風の健(田中邦衛)は、チューさんたちを香港渡りのお新の用心棒と勘違いし、取り引きを申し出る。ここに至り、大学で日和見男と呼ばれたヤギさんは時ならぬ義憤に燃え、打倒ウルフに立ち上がるのだった。〔東宝/96分/カラー/ヴィスタ〕 | [投票] |
★3 | にっぽん三銃士 おさらば東京の巻(1972/日) | 戦無派のエリート社員・イッちゃん(岡田裕介)は、上司にファッションを怒鳴られ、むしゃくしゃしている所を満員電車で若い女に痴漢扱いされる。礼儀として彼女…マリ(藤岡麻里)をホテルに誘い逃げられたイッちゃんは、仕方なくなじみのバーへ向かう。そこにはスポンサーのタクシー会社に軽くあしらわれた戦中派の新聞編集長・チューさん(小林桂樹)と、大学講師で学校では日和見主義者と呼ばれ、家では妻にインポと嘆かれる戦後派のヤギさん(ミッキー安川)がいた。意見をぶつけあいながらも次第に同志意識が芽生えはじめた三人はひとまず別れるが、やがて安保闘争に沸く東京で騒動に巻き込まれてゆく。〔東宝/88分/カラー/ヴィスタ〕 | [投票] |
★3 | 電車男(2005/日) | 彼女いない歴22年のその青年(山田孝之)は、コンピュータ関係の仕事の帰途、アキバでオタクグッズを物色するのが趣味だった。ある日彼がいつものように乗り込んだ電車で、酔漢が女性客に絡んでいるのを目にし、青年は勇気をもって酔漢を押しとどめる。そんな彼に「助けられた」と感じ住所を訊いてきた女性たちの中に「彼女」(中谷美紀)はいた…あきらかに感謝以上の気持ちから、エルメスのティーカップを送ってきた彼女。突然の出来事にうろたえた青年は、「電車男」のハンドルネームで、「エルメス」嬢にどう対処すべきかをインターネット掲示板で皆に尋ね始める。〔100分/カラー/ヴィスタ〕 | [投票] |
★3 | オペレッタ狸御殿(2004/日) | 遥か昔。「がらさ城」の城主・安土桃山(平幹二朗)さまはご自分がこの世で一番美しいとのぼせておいででした。ところがお付きのびるぜん婆々(由紀さおり)は、安土さまを押しのけて嫡男・雨千代(オダギリジョー)さまが一番になることを知ったのでございます。安土さまは怒り心頭、雨千代さまを殺せと婆々に命じられるのでした。しかしてその雨千代さまはと申しますと、野に遊んでいるうちに狸の里に紛れ込んでしまわれました。雨千代さまがそこで見たきらきらしい娘御は、なんと唐の国から日本に来ていた狸御殿の狸姫(チャン・ツィイー)でございました。狸と人の恋は御法度。この出逢いはいかなる推移を辿るのでございましょう。〔114分/カラー/ワイド〕 | [投票] |
★3 | ある日わたしは(1959/日) | 大学の応援会で、これは後援の某議員の売名行為ではないかと学生・金子(宝田明)は言い放った。それに対し控え目な矢吹(山田真二)はやんわりと反論したが、彼の幼なじみのゆり子(上原美佐)は金子に同意の意見を口にする。金子とゆり子の仲は急速に接近し、矢吹はそれに嫉妬の念を露わにするのだった。そしてゆり子の友人秀子(水野久美)はそれを承知で矢吹を誘惑し、彼のゆり子への未練を振り払わせようとする。それをよそに、金子と恋仲になってゆくゆり子を、母(三宅邦子)は複雑な思いで見つめるのだった。岡本喜八監督曰く、「私の唯一のメロドラマ」。〔104分/カラー/東宝スコープ〕 | [投票] |
★3 | 若い娘たち(1958/日) | カナ子(雪村いづみ)の家は、母(三宅邦子)の細腕ひとつで五人姉妹を育て上げた女系家族。そのうち上の三姉妹までは二階に下宿した男子学生と契りを結んでいた。だが、進歩的で古いしきたりが大嫌いなカナ子は、絶対に気心が知れたわけでもない下宿人と結婚などするものか、と反発するのだった。果たしてやって来た下宿人は、ハンサムで優等生の川崎(山田真二)という男。母や妹のタマ子(笹るみ子)はお似合いだと誉めそやすのだが、意地を張り続けるカナ子。そして下宿人騒動は、カナ子の友人・澄子(野口ふみえ)や友子(水野久美)をも巻き込んで時ならぬ嵐を呼んでゆく。〔東宝/78分/モノクロ/シネスコ〕 | [投票] |
★3 | 拳銃無頼帖 電光石火の男(1960/日) | 大津組組長を撃った咎で、三年刑務所暮らしをしてきたジョージ(赤木圭一郎)が四日市に帰ってきた。迎える組員を嫌って海岸沿いに歩いた彼は、大津組のチンピラが殺し屋の五郎(宍戸錠)にいたぶられているのを見、助けてやる。恩義に感じたチンピラがジョージを案内した喫茶店のマダムは、ジョージにとって忘れられない女・圭子(浅丘ルリ子)だった。圭子はジョージが服役中に、大津組組長の息子で刑事になった昇(二谷英明)と婚約していたが、心中ではジョージをまだ愛していたのだ。一方、古巣のハイライト興業に戻ったジョージは、そこがもはや自分のいるべき場所ではなかったことを知る。シリーズ第2作。〔日活/86分/カラー/スコープ〕 | [投票] |
★3 | キングダム・オブ・ヘブン(2005/米) | 12世紀。キリスト教国の兵士たちで構成される十字軍は、サラセン帝国の支配を逃れ建国されたエルサレム王国をよそに略奪と虐殺を繰り返していた。そんな頃、フランスの若き鍛冶屋バリアン
(オーランド・ブルーム)はエルサレム防衛を志す。彼の父であり、非道の闘いのなかで正義を貫いた騎士ゴッドフリー(リーアム・ニーソン)は息子に勇猛と正義の誓いを託し、十字軍の一員としてはるかエルサレムへと向かわせる。エルサレム国王(エドワード・ノートン)に忠誠を誓い、その妹であるシビラ王女(エヴァ・グリーン)と情を通わせたバリアンは、「天堂の王国」を信じ、四面楚歌のエルサレム軍を自ら率いて王国の楯となるのだった。〔145分/カラー〕 | [投票] |
★3 | ペッピーノの百歩(2000/伊) | ペッピーノ(ルイジ・ロ・カーショ)はシシリー島のマフィア一家に育った。彼を可愛がった伯父ドン・チェーザレ(ピッポ・モンタルバーノ)が暗殺され、伯父の肖像画を画家のヴェヌーティ(アンドレア・ティドナ)に依頼しに訪れたとき、ペッピーノの人生は変わる。彼は学生運動に身を投じ、反マフィア活動を始めるに至ったのだ。父ルイジ(ルイジ・マリア・ブルアーノ)は彼を更生させるべく説得するが、ペッピーノは家から百歩の処に住むドン・ターノに支配される父の不甲斐なさを詰るのだった。そしてペッピーノは、弟ジョヴァンニ(パオロ・ブリググリア)ら仲間とラジオ局を創り、さらに行動範囲を広げてゆく。〔110分/カラー/ヴィスタ〕 [more] | [投票] |
★3 | 波浮の港(1963/日) | 坊主の息子で船員の隆一(浜田光夫)は盆休みで故郷・大島に戻るが、幼なじみの波浮旅館の娘・明代(吉永小百合)は冷たい態度で接する。訝る隆一は寺に泊まるあいだに、明代の病床にある母の病が重いこと、そして明代の父が旅館のため、母のために明代を網元の息子・宗太郎(沢本忠雄)に嫁がせようとしていることを知る。運命は変えられないと自分を偽る明代を、情熱で奪い取ろうと試みる隆一。そんな折、彼らの友人である千鶴子(松尾嘉代)が三原山で投身自殺を図る。彼女は一命をとりとめるが、その彼女を宗太郎が弄んだとの噂が隆一の耳に入る。〔日活/91分/カラー/シネスコ〕 | [投票] |
★3 | よさこい旅行(1969/日) | 土佐大原駅の駅員、坂本(フランキー堺)は後輩の古賀(鈴木ヤスシ)とふたりだけの勤務である。彼は結婚2年目の妻、バスガイドの町子(倍賞千恵子)と何とか平和にやっているつもりだった…すっかり倦怠期に入っていることを除けば。そんな坂本の職場に新駅長が赴任してくる。何かにつけ厳しく怒鳴り散らす山下駅長(伴淳三郎)だ。度重なる心労に、坂本は愚痴をこぼしに小料理屋に通い、そこの女将(長山藍子)と親密な仲になる。そして彼女の心も聞かずに日曜の街へふたりで繰り出す。それを知った町子は、あてつけに和尚の息子(森田健作)とドライブに出かけるのだった。旅行シリーズ第4弾。〔松竹大船/91分/カラー/ワイド〕 | [投票] |
★3 | 稀人(2004/日) | カメラマン・益岡(塚本晋也)は純粋な恐怖の表情にこよなく惹かれ、「恐怖したからこそ見えるもの」を追い求めていた。ある事件をフィルムに収めたとき、黒木(中原和宏)という男はおのれの目に真の恐怖すべき存在を焼き付け、自らの眼球を突き刺して自殺したのだ。彼の見たものに憧憬した益岡は、自ら東京の深奥部に降りてゆき、それを確認しようとする。途中で出会ったホームレスが恐れた「デロ」なる存在が支配する地下都市へ、増岡は黒木の「亡霊」にいざなわれて辿り着き、そして鎖に繋がれた少女「F」(宮下ともみ)を発見し、彼女を連れ帰る。だが「F」は何も食べることなく衰弱していった。〔92分/カラー/スタンダード〕 | [投票] |
★3 | 満願旅行(1970/日) | 鹿児島。村上(フランキー堺)は母(ミヤコ蝶々)に手伝われて出発の用意を終えた。彼は寝台急行の車掌として、見合い相手のいる東京へ向かうのだ。だが、彼に思いを寄せる食堂車のウェイトレス・八重子(団令子)は、ちゃっかり村上の母のご機嫌とりに家にやって来る。村上と母が向かうのが見合いだと聞いた彼女は、さっそく弟で村上の部下・隆一(森田健作)に村上の尾行を命じる。その見合いの会場に待っていたのは美女さえ子(香山美子)と、電車内で村上の母と大喧嘩を演じたさえ子の祖母(石井均)だった。そこへ村上を追いかけてきた八重子も加わって見合いは大混乱に…。旅行シリーズ第6弾。〔松竹大船/93分/カラー/ワイド〕 | [投票] |
★3 | ピグマリオン(1938/英) | ロンドン。イライザ(ウェンディ・ヒラー)はピカデリー広場の花売り娘だが、その言葉遣いときたらまったくひどいものだった。音声学を研究するヒギンズ教授(レスリー・ハワード)はそれを逐一ノートに書き付けていた。そのことで因縁をつけられたヒギンズは、3ヶ月でイライザをどこに出しても恥ずかしくない淑女にすると豪語する。イライザはその話に乗り、レディになって半年で念願の花屋を出す資金を作ろうとする。そして訓練の後、イライザは正しい発音とエチケットを身につけたが…。のちのヒット作『マイ・フェア・レディ』の源流。〔96分/モノクロ/スタンダード〕 | [投票] |
★3 | 縁結び旅行(1970/日) | 赤穂駅の旅客係としてその名も高い赤垣源太(フランキー堺)は、毎朝神社で素振りをする熱血漢である。しかし経済的には弟の啓三夫婦(大村崑、悠木千帆)の世話になっていた。赤穂義士にちなんだ赤穂旅行会で、出雲大社への旅行を計画した源太は、魚屋の堀部(牧伸二)、郵便局の不破(ミヤコ蝶々)ら義士の末裔に幹事を頼むが、その一方でいけすかない金貸しの吉良(伴淳三郎)とは、赤穂小町と名高いみち代(金井克子)をめぐって恋の鞘当てを繰り広げるのだった。しかし、みち代にあてた源太の心尽くしの恋文を拾ったそば屋のかおる(野添ひとみ)は…。旅行シリーズ第5弾。〔松竹/93分/カラー/ワイド〕 | [投票] |
★3 | 真夜中の弥次さん喜多さん(2005/日) | すでに結婚生活を送っている商家の若旦那・弥次郎兵衛(長瀬智也)と、細面の美男子である旅役者・喜多八(中村七之助)は、ひそかに深く結びついた恋人同士。だが、喜多さんはドラッグにその身を蝕まれていた。これを憂いた弥次さんは、何でも願いを叶えてくれるというお伊勢さんにおすがりするべく、二人での東海道の旅を喜多さんにもちかけ、そこでヤク中を直してもらおうと説得する。喜多さんも夢かうつつか判らないこの世で、真の「リヤル」を手に入れようと旅に同意する。思い立ったが吉日だ。ふたりで「Born to be wild」とばかりに、チョッパーのバイクでお伊勢さんへと出発だ!…ってその旅、どこか間違えていやしない?〔124分/カラー/ヴィスタ〕 | [投票] |
★3 | ソドムの市(2004/日) | 18世紀。俎渡海<そどむ>市兵衛(浦井崇)は婚礼の儀で花嫁が血を吐いて死ぬのを見る。彼女に呪いをかけた嫌疑をかけられた侍女のテレーズ(小嶺麗奈)とキャサリン(宮田亜紀)は首だけを残してそぼ降る雪の中に埋められ、市兵衛への呪詛の思いを吐いてこときれた。ふたりの冤罪が明らかになった時、市兵衛は盲目となり、行く手に立ちふさがる者を斬り捨てる殺人鬼と化していた。そして300年後。市兵衛の血をひく市郎は幼くして周囲に死を呼ぶ魔性の者として育った。キャサリンは彼の妹として彼を守るべく転生し、テレーズは俎渡海市郎を倒すべく刑事として甦ったのであった。〔104分/カラー/スタンダード〕 | [投票] |
★3 | オオカミの誘惑(2004/韓国) | 母親との同居のため、ソウルに出てきたいささか垢抜けない女の子・ハンギョン(イ・チョンア)は、上京そうそうカンソン高校とそのライバル校との抗争に巻き込まれてしまう。何とか逃げ出しカンソン高校に転入するが、隣の高校のリーダー、甘いマスクのテソン(カン・ドンウォン)に「姉さん」と甘えられ、覚えのない彼女はドギマギ。そこに立ちはだかったカンソン高校のリーダー、ワイルドな風貌のヘウォン(チョ・ハンソン)はハンギョンの肩に手を回し、「こいつはオレの女だ」と言い放つ。ふたりの喧嘩をよそに彼女は、母性本能と強引さへの憧れで心を千々に乱される。果たしてハンギョンのハートを射止めるのはどっちの男?〔115分/カラー〕 | [投票] |
★3 | マドレーヌ(2003/韓国) | 雨上がり。ジソク(チョ・インソン)は閉店間際の美容院で、特別にカットしてもらう。何故か彼の名を知っている娘に…。彼女の名はヒジン(シン・ミナ)。中学校時代の同級生だ。次の日、バイト後に図書館に勉強しにゆくジソクの携帯に、ヒジンはメルアドを入れる。ふたりの仲は急接近、ちょっとワガママな彼女の後ろを、見守るように歩くジソク。昔のマジメ一本の学級委員と、学校の反逆児の性格を彼らは引きずっている。バイト明けに食べる先輩の奢りのマドレーヌ、その甘さがふたりを象徴するようだった。そして、ふたりは1ヶ月契約の恋人になることにした。〔118分/カラー/ヴィスタ〕 | [投票] |
★3 | GOD*DIVA ゴッド・ディーバ(2004/仏=伊=英) | 異形の人々が跳梁する未来のNY。神界において反逆罪に問われたホルス神(T・M・ポラード)は地上に7日間の猶予を与えられて降臨した。NYの医療機関を統括するユージェニックス社では、医学者エルマ(C・ランプリング)が青い涙を流す特殊変異体の娘・ジル(リンダ・アルディ)を薬品の実験台にしようとしていた。警察は会社の人工臓器の装着者が次々と変死する事件を追っていたが、それは彼女らには関係のないことだった。ジルの体内器官はあるべき場所になく、まだ生後3ヶ月の若さを保っているのだ。一方ホルスは足を失った革命家ニコポル(T・クレッチマン)の体を借りて地上に降りた目的を遂げようとしていた。〔104分/カラー/ヴィスタ〕 | [投票] |