irodoriさんのコメント: 更新順
私はあなたのニグロではない(2016/米=仏=ベルギー=スイス) | ジェームズ・ボールドウィンという存在を知れたことに感謝。物腰柔らかでいて、あの時代に国家を、白人をこき下ろしていることにも驚くが、どう伝えれば聴衆が考えてくれるかに重きを置くスピーチの見事さが印象に残る。表情や仕草も独特で目が離せない。 [review] | [投票(3)] | |
来る(2018/日) | 前半、あれだけ執拗に夫婦の関係性にスポットを当てていたのに、その帰結なく梯子を外され激しく拍子抜け。後半のストーリーにも惹かれず。ただし、おそろしく偏執的なカッティングや劇伴使いは一見の価値あり。 [review] | [投票(2)] | |
ヒトラーの忘れもの(2015/デンマーク=独) | 前半の緊迫感はすさまじく、体に力が入りまくる。飲み食いしながらなんて到底観れない。後半は穏やかなシーンも増え、日暮れ時のやさしい日差しや少年兵の絶妙な表情が安らぎを与えてくれる。 [review] | [投票] | |
スターリンの葬送狂騒曲(2017/仏=英=ベルギー=カナダ) | ブシェーミ、サイモン・ラッセル・ビール、ジェフリー・タンバーの3トップは大いに楽しませてくれる。しかし、英語で演じている以上、喜劇側に舵を切るしかないと思うが、中途半端にシリアスで、ブラックコメディとしても歴史政治モノとしてもどっちつかず。 | [投票] | |
ハローグッバイ(2016/日) | 学校での属性が異なる2人の女子高生による、関係の築き方に驚かされた。映像面では、象徴的に使われる階段の撮り方も上手いし、学校を舞台とした映画はこう撮ってほしいと思わせるショットも多い。 [review] | [投票(1)] | |
下衆の愛(2015/日) | なんとも揺さぶられる映画。まずはAV女優が何人も出演していたりとセクシャルな匂いが漂うところに。続いて渋川清彦の下衆でありながらも愛すべきキャラクターに。そして岡野真也の覚醒と変貌と葛藤に。 [review] | [投票] | |
ヴァンダの部屋(2000/ポルトガル=独=スイス=伊) | 彼らが置かれている特殊といえる状況下で、彼らがとっている行動や反応を固定カメラの映像から覗いていると、まるで異世界の話、SF作品を観ているかのような気分になる。それはひとえに、彼らが諦念もあって落ち着いているからだ。 [review] | [投票] | |
夏の妹(1972/日) | ストーリーは弱い。が、栗田、石橋、りりィの若さが沖縄の暑さとともにムンムンと感じられるし、小山、佐藤慶、戸浦の大島組常連の姿には安心させられる。何よりも復帰直後の沖縄の姿をカメラに収めたことは称賛に値しよう。 [review] | [投票(1)] | |
ゴッホ 最期の手紙(2017/英=ポーランド) | ストーリーの面白さとしては評価は低いが、ゴッホの世界に惹き込んでくれる映像は一見の価値あり。ただし大画面に限る。 [review] | [投票(1)] | |
大木家のたのしい旅行 新婚地獄篇(2010/日) | 主人公夫婦の倦怠感、長年一緒にいるというリアリティが感じられる"間(ま)"が、セリフの妙により見事に表現されていて驚く。 [review] | [投票(1)] | |
ちいさな独裁者(2017/独=仏=ポーランド) | 前半の緊迫感が素晴らしい。冒頭の、脱走して追い回されるシークエンスで、カメラワークの良さもあいまって引き込まれる。 [review] | [投票] | |
籠の中の乙女(2009/ギリシャ) | 一般尺度では背徳的な部類の性的シーン、残虐シーン、暴力シーンの衝撃が強く、登場キャラも濃いため冷静に評価しづらいが、社会から隔離して育てたい親の思惑、そこで育てられた子ども達の生態。片や自分の世界はどうなんだと考えさせられ、知的好奇心がかなり満たされた。 [review] | [投票] | |
アメリ(2001/仏) | 久しぶりに観返してみて、緑と赤がここまで映えていた作品だったのかと感嘆。タイプは異なるが色使いでは小津作品を想起。カメラにもところどころハッとさせられる。上下移動が印象的に使われるが、映像的に面白いだけでなく人物の躍動感も一緒に伝えてくるのがユニーク。 [review] | [投票(1)] | |
複製された男(2013/カナダ=スペイン) | 1度目観賞後。懐かしさを感じる発色の映像、うっすら流れ続ける不穏な劇伴、2役を演じ分けるギレンホール、女性陣が醸し出すエロスなど、それなりに楽しむ。しかし、わからない点多い。2度目、理解は進むがまだ不明点あり。ここでCSのレビューを拝見。 [review] | [投票] | |
ブラインド・マッサージ(2014/中国=仏) | 生と直結している盲人の人々の性の描き方が無性に響く。匂い、”美しさ”とは等、この作品ならではの切り口が考えさせてくれる。ただ、登場人物が多く話が並行して進むうえ、カメラがよく動きアップショットが多用されるので、視覚的にも人物の理解にもやや疲れる。 | [投票] | |
人間失格 太宰治と3人の女たち(2019/日) | 彼岸花、梅、藤、椿といった花の使い方や、服やリネンのデザイン、内装などこだわりは随所に感じられる。が、静止画で切り取れば十分なようにも感じられる。 [review] | [投票] | |
神様のくれた赤ん坊(1979/日) | 冒頭10分ほどで感じる主人公2人のキャラクターへの抵抗感が、旅を通じて見ごとに懐柔されていく心地良さ。各地での映像も楽しませてくれ、旅情をそそられる。 [review] | [投票] | |
クーリンチェ少年殺人事件(1991/台湾) | 小明と、長姉と、そして父と。小四が自転車を押す姿が脳裏に焼きつき、強烈なノスタルジーを感じる。恋愛と喧嘩・抗争という青春の描かれ方にはさほど興味を惹かれなかったものの、映像の強さには圧倒された。 | [投票] | |
とうもろこしの島(2014/グルジア=独=仏=チェコ=カザフスタン=ハンガリー) | 会話が最たるものだが、余計なものが削ぎ落とされ、彼らの生活が不安定な環境下にあるからこその、豊穣さが際立つ。 [review] | [投票] | |
将軍様、あなたのために映画を撮ります(2016/英) | 主人公2人にフィーチャーしたドキュメンタリーでありながら、金正日の人となりの一端が浮かび上がってくるところにこそ面白みが感じられた。 [review] | [投票] |