小山龍介さんのコメント: 更新順
シン・シティ(2005/米) | 映画「Sin City」を見てきたのだけど、すばらしかった。母親はいない。女性はすべて娼婦か天使で、男は正義を貫く。母親はいない。「チャーリーとチョコレート工場」のチャーリーにも、母親は登場しない。テイストはまったく異なる映画だけど、母親がいない「理由」だけが共通している。(と言ってみるテスト。) | [投票] | |
レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語(2004/米) | いやあ、楽しんだ。ストーリーは、かぎりなくしょうもないんだけど、コスチュームデザインが秀逸だし、セットもいい。こういう「総合芸術」として目を楽しませてくれるのが、すばらしい。どこもこびていないからね。細部にまで徹底した配慮。デザインを楽しむ映画、アートを楽しむ映画。いやあ、実に高尚だ。 [review] | [投票] | |
チャーリーとチョコレート工場(2005/米=英) | ティム・バートン監督の新作「チャーリーとチョコレート工場」は、すばらしいファンタジーで、僕の隣にもそうしたファンタジーが広がっていると気づかせるに十分なしろものだった。 [review] | [投票(1)] | |
ペイチェック 消された記憶(2003/米) | ジョン・ウーの映画「ペイチェック」を見たが、相変わらずうまい。そのうまさはシンプルだけどひとつひねる心理描写にあるのではないかと思っている。 [review] | [投票] | |
KT(2002/日=韓国) | いよいよ阪本順治の第二ラウンドが幕を開けた。群像劇として描かれるストーリーのなかで、登場人物たちはそれぞれに生きる。阪本の作家主義的作品『トカレフ』の主人公が、あたかも阪本順治の分身として映画の中を生きていたのとは、まったく違う感触。傑作。 | [投票] | |
少林サッカー(2001/香港) | 無理な体勢で止まっている、というだけで笑える。動いているより止まっているほうがよい。 | [投票(16)] | |
スパイダーマン(2002/米) | 何をしでかすか分からない人間が、一番怖い。ケーキにつっこんだ指の、えもいわれぬ恐ろしさ。 | [投票] | |
E.T.(1982/米) | 感情と映像が結びついた幸福な瞬間。特殊な映像が人の感情を置いてきぼりにしてしまう前の、もはや「古きよき時代」と呼んでしまいそうな、そんな映画。 | [投票(1)] | |
モンスターズ・インク(2001/米) | モンスターズ・インクの保守本流さ加減からすれば、なぜアカデミー長編アニメ賞が『シュレック』なぞに与えられたのか不思議でならない。アメリカで遅れてリバイバルされた『E.T.』との比較は、モンスターズ・インクの優秀さを証明するものになるだろう。 [review] | [投票(10)] | |
ビューティフル・マインド(2001/米) | 映画はフィクションである、という当然のことをちゃんと理解したうえで作り上げられた虚構と現実の反転劇。 [review] | [投票(24)] | |
ハリー・ポッターと賢者の石(2001/英=米) | スターウォーズエピソード1を見ているようだった。いまやなんてことのない特殊撮影の、いかにも「すごいでしょ」的な間が、生理的に受け付けなかった。あの手の映像は腹八分がちょうどいいような気がする。 | [投票] | |
シュレック(2001/米) | 「アンツ」のリベンジ版としては、出色の出来。なんといっても、ディズニーランドへの皮肉!コンピュータのアンチMSになぞらえて、このアンチディズニー映画を、「ハッキング映画」と認定します。 [review] | [投票(2)] | |
アメリ(2001/仏) | やたー!痛快というほかなかった。 現実の中に非現実が入り込んでくるあたりのジュネらしい手触りがまた味わえるなんて!CGIバリバリ使うハリウッド映画と対照的な抑制の効いたCGI表現。テクノロジーに振り回されちゃだめなのよ。 | [投票(1)] | |
阿賀に生きる(1992/日) | 表向き、笑いあり涙ありの人情映画が見せる、冷徹な瞬間。 [review] | [投票(1)] | |
クレーヴの奥方(1999/仏=スペイン=ポルトガル) | 視線と動作、迷いのないカメラワーク。無駄がない、やりすぎがない、という点では老練ではあるのだろうけど、この実験精神は!不安定な構図のアップもオリヴェイラにかかるとそれも必然。 | [投票(2)] | |
桜桃の味(1997/イラン) | 自分勝手な「死」に対する強烈な平手うち? 眠ったふりするくらいなら生きろ!と、キアロスタミは何に対して言っているのか? 眠った振りする映画の、目を覚まさせる快作。 | [投票(3)] | |
A.I.(2001/米) | 人の作り出すモノという意味で、高度なCGTと高度なAIとは、ある同じ命題を提示しているかも。 [review] | [投票(1)] | |
ショコラ(2000/米) | ソツなくスキがない演出というふうに一見写るが、御伽ばなしの割り切りから来るもので、その割り切りがこの映画から豊かさを奪っている可能性も。 [review] | [投票] | |
トラフィック(2000/独=米) | 結局、たどりついたところがああいうシーンなら、僕はこの映画を見る必要がなかったんじゃないか、って。こういうテーマに必要な、当事者意識をおこさせるような切迫感に欠ける。 | [投票] | |
アンブレイカブル(2000/米) | なになに?この緊張感。物語の強さを再び信じさせてくれる。この静けさに潜むこの物語の異質な強度は、初体験かも。 | [投票(1)] |